East gate,Open the sea.

飽きるまで推す

8月の路上に捨てない

 推しの8月の舞台のアドリブについてずっと考えている。
 12人の怒れる男、東京大阪とあって東京公演を見たときに私は東京A公演7号にキレる推しを見て「お、推しのキレ芸だ。でもそれはその相手の人がその人じゃなくてもできたか~~?」というような感想を書いた(2020年も12人の怒れる男が熱かった - East gate,Open the sea.)。

 そして大阪公演。日替わりでキレてたけど、8月15日の夜公演で推しは大阪A3号に言った。
ブルドッグみてえな顔して」
 相手は、たぶん大先輩で(私は舞台役者にあんまり詳しくない)推しは板の上じゃなければ絶対にその人にそんなことを言わない(相手がその人じゃなくても普段だったら絶対言わないと思うけど)。よう言うたなとは思う。
 推しがそれを言った瞬間まあまあ受けていたと思うし、私も笑った。推しがそんなこと言うと思っていなかったというのもあるけど、笑った。
 でも終わってから「笑ってよかったのか」がずっとひっかかっていて結論が出ない。

 推しが「ブルドッグみてえな顔して」と言った後、大阪A7号が「それは悪口や」と言った。
 悪口である。
 そしてそれが、笑いを誘ったのは、まあまあ的を得ていたからだと思う。全然共感できないたとえだったらおそらく笑いは起こらなかった。それは的を得て、観客から共感を得て、笑いが起こった。でもそれは誉め言葉ではなかった。推しは人の容姿を蔑むようなたとえをして笑いを取った。そして私もその瞬間それを笑った。
 あくまでそれは板の上のことだし、マジで私がいろいろ考えているのは「人の言葉尻つかまえてあーでもないこーでもない」言っている(7号の台詞)にすぎないんですけど、果たして笑ってよかったのか結論が出ていない。

 容姿を笑うというかなんかそういうネタ、個人的に好きではないけどそれがウケる、だからやるという図式はわかる。私は拝金主義なので「ウケがとれる=金になる」と考えたらテレビでもなんでもそういう容姿下げとかがなくならないのは理解ができる。好きじゃないけど、それは私個人の意見でしかない。
 だから推しが「ウケると思ったからやった」ネタに関して是非を言う気はないんだけど、問題は「同じようなネタを今後推しが言った場合、私は笑うべきか」である。
 おもしろいと思ったんなら笑えばいい、とは思うけど「もしそれを推しが言われる側だったら私は怒らないか」を考えると「絶対に怒らない」と言える自信がない。っていうかキレるでしょ叔父さん……と思う。「推しのこと馬鹿にしとんか????」くらいのことをTwitterに書くでしょ……(言った人にリプするとか攻撃するとかはしないけどでかい独り言としてツイートする)。
 でもどうだろう、推しが「ブルドッグみてえ(略)」って言われてたら「どっちかというと生後4ヶ月くらいのゴールデンレトリーバーだと思う」とか「5歳のポインターみたいなときあるで」とか思う気もする(私は犬が好き)。たまになんか笑っている猫みたいな顔してるときもある(猫は詳しくない)。

 あと、その推しが言ったことで「私はブルドッグにたとえられることを悪口だと感じた」のも地味にダメージを受けている。これが「柴犬」とか「ポメラニアン」とかだったら「悪口」とは思わなかった。そのたとえだと笑いが起こらなかった気もするけど。
 うまく言えないけど私は犬が好きなので「ブルドッグに似ている=悪口」と思ってしまった自分にショックを受けているというか全世界のブルドッグブルドッグを好きな人にすみませんと思う。
「(推しの名前)みてえな顔しやがって」という台詞で笑いが起こったらこれも状況にもよるけど私は笑えないと思う。「お? どういう意図でそこで推しの名前を出した?? 言うてみ??????」と怒れる自分が容易に想像できる。思ったより私、推しのモンペみたいだな……。

 推しのことを私は善人だと思っているので「あ、そういうこと言えるんだ……」という意味では新しい発見ではあったけど「オモロ」かどうかをはかりかねている。でもその後いろいろ言うけど暴言のレパートリーがないのか「ばーか」しか言えなくなっているのでそれは「オモロ」だと思う。
 私が勝手に善人だと思っているだけで実際には日常生活でその程度のことは普通にいうような人間だとしたらそれはそれで「舞台俳優としてファンに見せる善人」の演技がうますぎて「ブルっちまう演技だろう」(@ブチャラティ)と思う。

 とりあえず「推しが言うこと全部おもしろい」みたいなこと言えるオタクじゃなくてすまんが推しのオタクである前に一人の人間で、どうしても引っかかってしまった。10月になってもやっぱり結論が出なかった。8月半ばのソワレが終わった後、まだ日暮れ前でやや西日が眩しい路上で信号待ちしながら考えてそのままその暑い路上に捨て置いてもよかったのだけど気になったので今後も考えると思う。


 10/10から推しの舞台がはじまるのだがそのとき似たようなことがあったらどうするかなと思ったけど、なんと台詞はすべて口パクらしい。
 そうです、私の推しがチャー研に出ます(突然始まるダイレクトマーケティング)。
 口パクということはおそらく台詞は事前収録ということでつまりきっとアドリブはほぼない。
 なんか「セーフ!!」と思った。問題を先送りにするな……。

 推しの研、むちゃくちゃかわいいので見てほしい。「推しの研」というワードがまず意味がわからないけど「推しの研」としか言いようがないよな。
 公式Twitterに「キ〇GUY研」と紹介された推し。
 共演者にもサイコパスと言われることがままあり、私はそうは思っていなかったのだけど個人的に「この人、もしかしてマジの人か?」と思ったエピソードがある。1月のおとぎ裁判第二審のとある日のカテコだったかなんかで例によって共演者に「まあ彼はサイコパスなので」みたいなことを言われた推しが、否定も肯定もせずただニコニコ笑っていた。
 なんか言ってよ。
「違いますよ~」とも「そうなんですよ~」とも言わずサイコパスと言われてただニコニコ立っている推し、そのときはじめて「この人マジの人だったか?」と思いました。推しのオモロエピソードです。


 そしてクラファンが立て続けにくるやんと思っていたらさらに次の舞台が決まって12月にやるらしい。
「財布の口の しまる間もなし」
という短歌の下の句を考えたので上の句をひねっている。

 あと、推し関係ないけど手塚誕生日おめでとう!!! スクエア読んだよ!!(誰に報告してんの?)
 去年もこのブログで手塚の誕生日を祝った気がする。
 12月の舞台も、というか10日からの舞台もコロナとかいろいろ油断せずに行こうな!!
 アデュー!!(柳生の誕生日が10/19)