East gate,Open the sea.

飽きるまで推す

当ブログについて

 注意など


 二次元のオタクがはまっているジャンルから2.5次元をのぞき、そこから三次元の推しができた。そしてその推しがかわいかった最高すげえ! 生きてる! ということをいうだけの文章です。
 推し名前は出しませんがタイトル参照。英文としておかしいしgateはいらないだろうし、あの「ひらく」はopenではないというのは知っています。語感がよかったのでこういうタイトルです。

 観劇した感想などですが、舞台本編よりも「推しがかわいい」と言っていることの方が多いので舞台の解釈や考察を見たい方向けではないです。
 私は推しのことをかわいい>>>格好いいだと思っているので推しへの解釈が合わない同担の方はご容赦ください。

 語彙力がないため「かわいい」「すごい」「生きている」を繰りかえし唱えているような文章です。
 感想は盛っていませんが幻覚をみていることはあるかもしれません。

 推しはかわいいですが永遠はないのでおそらくいつか私が推しに飽きて降りるか、推しが引退か炎上すると思う。
 それまでは推すというスタンスです。
 
 すべてただの一個人としての意見です。合わないと判断された場合は閲覧をお控えください。

集金イベントで「舐められ」を食らいましたわ~!

タイトルのとおりですわ~!

 

※ALLDAY様主催の「エチュたびDVDお渡し会」に参加してきた話ですわ!
慣れないお嬢様言葉で見苦しい点もあると思うのですけれどもこうでもしないと「舐めとんのかワレ」が出てしまって意図せず「恫喝」に近い文章になってしまうのでご容赦くださいませ。正直お嬢様言葉のレパートリーが「ですわ!」しかございませんわ!
※いにしえのオタクですのでXではなくTwitter時の用語で話し続けておりますわ~! ご勘弁を!
※主催様には「反省と改善をしてくださいませ」と思って書いておりますが演者である推しと先輩のFさんには一切負の感情はございませんわ! 推しは昨日も最高におもしろかったですしFさんにはいつも推しの無茶振りに付き合っていただいて感謝しかございませんわ!! これを見ているかもしれないFさんのファンの方に向けてお伝えすると推しは本当にFさんのことが好きでラジオでも頻繁に名前出すし、Fさんがいないイベントで出たお題「12人の怒れる男、誰がどの役をしてほしいか」で半分近くをFさんの名前で埋めるほどFさんのことが好きですわ!

 


 ここから本題ですわ!

 結論から申し上げますと、


「『2万円のSセット購入者がお渡し会イベントで前方席』とサイトに記載があったのに、蓋を開けたらSセット購入者の中でも前方はFさんのセットを購入したオタクの方々で推しのセットを購入したオタクはほぼ全員その後ろ」

 だったんですの。

 順を追って話しますわね。
 推しが大好きな先輩であるFさんと旅先でエチュードするDVDを撮ってもらってそれのお渡し会がございましたわ。ブロマイドやチェキの有無によってセットの値段が異なりますわ。
 2万円Sセット購入者が前列、その後ろに15000円Aセット購入者、1万円Bセット購入者という座席配置。会場はステージはなく会議室のような場所。つまり前の席のオタクの座高が高いと見えない会場ですわ。
 まごうこと無き集金イベントですけれども、そうとわかっていてもオタクは推しが登壇するなら参加しますわ。でもこちらの運営、イベント前から雲行きが怪しかったんですの。
 動画配信サイトを謳っているのに生配信ができていなくて開始が遅れたり、当初サイトに記載の二人の名前がごちゃごちゃになっていたりして、でもきっちりお値段だけは決まっていて始まった当初から個人的に不信感を覚えておりましてよ。あと「旅」を銘打っておきながら行き先が「町田」なのも地味に気になりますわ……あなた北海道のローカル番組が「網走に旅行に行きました」なんて言ったら総ツッコミですわよ。

 

 Sセット購入者が前方なので昼の部は後方でも「まあそうでしょう」と思っておりましたわ。
 でもおや? と思うことがありましたの。
 DVDと特典ブロマイドお渡しのときのことですわ。特典ブロマイドはそれぞれ3種類。
 最初はスタッフさんが推しとFさんに「Fさんの1です」等と口頭で伝えておりましてそれが後ろでも聞こえましたの。あら……? 最前の方々、Fさんのオタクばかりではなくて……? と思いながら聞いていたんですけれどもまあFさんのオタクの方々強そうだしきっと積んだのね、と思っておりましたわ。でも途中からスタッフさんが「Fさんの」と言わなくなり1~3の番号だけ伝えるようになりましたの。それでどっちか間違えないんですの? とちょっと思いましたわ。
 そしてわたくしは己の席運のなさを自覚しているのでそれを補うためにコンタクトで1.2まで見えるようにしていますわ。昼の部はお渡し会のときにパーテーションなどなく丸見えだったんですけれども前方の方々が受け取る特典のブロマイド、3か所しか動いておりませんわね……?
 まあでもこのときはまだ「たまたまかもしれないし」と思いましたわ。聞き間違い、見間違いがあるかもしれない状況でいちゃもんつけるほど面倒なオタクではございませんわ。

 

 問題は夜の部ですわ。
 Sセット購入していたけどだいぶ後半の整理番号で「お~~っほっほっほっほ、今年も安定の席運ですわね……」と肩を落としていたんですけれども、イベント自体は楽しかったですし、バラを何という名前で呼ぼうとその香りが変わらないのと同じように、おクソ席だろうと推しのまぶしさは変わりませんわ。
 でも聞こえるんですのよ、同じ推しの顔がプリントされた紙を持っている同担の方の「おや?」「え……これ席さあ」みたいな声が……。
 これ……もしかして運営様、やっていらっしゃる??
 まあでもまだ、まだわたくしも確信が持てないので「たまたまってこともありますわよね~」とまた言い聞かせましたわ。でも、チェキ会のときのことでしたわ。それぞれFさんと推しに分かれて、選んで買った方に並ぶんですけれども最前の方々、み~~んなFさん側でしたわ。
 まだ、まだわたくし信じておりましたわ。運営様にも人の心があることを。最前の方々が全員強くてFさんのSセットを10セットくらい買っていたのかもと思っておりましたわ。
 でも、決定打がございましたの。
 係りのお姉様が「東さん購入の方で……」と言いに来たんですけれどもそれが前方をすっ飛ばして5か6列目あたりから声を掛け始めたんですの。
 いや…………やっていらっしゃるわね??
 つまりそれより前方に推しのオタクがいないってことですものね?
 案の定後方席に座っていたオタクがぞろぞろと推しのチェキ列に並びましたわ……。さすがに列からは憤りの声が聞こえましてよ……。

 たぶんこれ昼夜ともに推しのオタクはSセットを何セット買おうが後方だったんですわよね?

 

 ど、どういうことですの…………??

 
 たしかに推しは金輪際現れないオモロの一等星、遠くからでもその輝きを目にすることはできるんですけれども「この人は輝いているからオタクが後ろでもええやろ」と推しの輝きをあてにしてオタクを蔑ろにするのは話が違いましてよ? 推しがいくら最高でこの世の祝福を受けて光輝いた眩しい存在だからってそれに頼って「遠くからでも見えるでしょ」とオタクを後ろにするのは大間違いですし推しもそのために輝いているわけではありませんのよ?(突然の推し激褒めポエム、失礼いたしますわ)
 
 
 Twitterでは確信を持った昨日の夜からずっとキレ散らかしあそばせていたんですけれどもそれでもイベント名は出さずにいましたわ。
 なぜなら推しに対して「この人面倒なオタクがいるんだな」と思われて推しの仕事が減ったら困るからですわ。
 でも昨晩夜行バスに揺られながらわたくし、逆転の発想をしましたの。

「どうしてFさんのファンが前で推しのファンが後ろだったのかしら?」

 たとえば昼はFさんのファンを前、夜は推しのファンを前にすることもできたはずですわ。でも昼夜ともに推しのファンは後ろでしたわ。
 もしかしてFさんのファンの方が母数が多い=面倒なファンがいる可能性も高いから昼夜ともに前だったのでは……?
 誤解なきように解説いたしますと、Fさんのファンの方々が面倒というわけではなく「10人のオタクのうち1人は面倒」だった場合、10人オタクがいる俳優よりも20人オタクがいる俳優の方が面倒なオタクの人数は多いですわよね、という単純な算数の話ですわ。

 たしかに、思ったより同担の比率が少なくて「あら~……」とは思いましたけれどもオタクの人数が少ないという理由で舐められを食らうのは納得がいきませんわ。推しのオタクも払った額は同じですわ。もしくは人数が少なくとも積んでいる推しのオタクもいたはずですわ。もちろんサイトには「たくさん買うと前方」とは一言も書いてありませんでしたけれども、「推しのオタクは後方」とも一切書いてございませんでしてよ!?
 日々オタクが良席のために死闘を繰り広げているのを知っていたらこんなことはできないはずですわ……もしくは知っていてやったのであれば推しのオタクはこういう扱いをしてもいいと思われているということですわ。

 

 舐められたものですわね~~!!

 

 同じ値段を払っている、決して安くないどころか2万円という大金を払ったオタクにこの仕打ち。

 やってくれますわね~~~!!
 推しのオタクだけではなく推しのことも蔑ろにしておりますわよね。
 主催様はイベントに出て、前方のオタクが全員自分ではないお相手の方を見ていた時の演者の気持ちを考えたことがございまして?
 推し、毎週更新しているラジオ(すでに170回を突破、忙しくとも毎週更新してオタクのメッセージも全部読んでしっかりコメントする推しのまめなところと真摯なところを、本当に推せますわ~!)で以前(具体的に言うと165回のパート1、7分40秒くらいからですわ)「イベントとかによく来ているオタクの顔は覚えてて、顔を見ると安心するというかのびのびできるというか緊張がほぐれるというか……(要約)」と言っておりましたわ。
 そんな推しが、自分の知らないオタクが前方を埋めているイベントに参加してどう思うか、まるで考えておりませんわよね? これ書いていて、「いえ……推しは自分のオタクがいようがいまいが自由にやりますわね……そういうところ本当に好きですわ……」とも思いましたけれどもそういうことではないんですのよ。
 夜の部で推しが急に「アイドルのにゃんにゃにゃんにゃんにゃんにゃんです!(うろ覚え)」って言い始めた時、私含め近くの人間が一斉に拍手してたので「どう考えてもこのへんの列みんな同担やないかい」と思ってちょっとおもしろかったですわ。推しの突拍子もないボケに全員慣れすぎててオモロでしたわ。
 それでも前に立っている人間からすると前方オタクの反応の方が目に入るわけで、前方の人間がみんなお相手の方のオタクだったらやりにくいと思うんですけれども運営様はご存じないのかしら? 「存じ上げない」という回答ならイベントを企画しておきながら俳優への理解もオタクへの理解もその程度ということになりますけどよろしくて?

 面倒なオタクがいると思われると困りますわ、と思っておりましたが「この俳優にはこういう扱いをしても何も言わないしファンも文句を言わない」と思われるのはもっと困りますの。
 また同じことをされるなんてたまったもんじゃございませんわ。
 推しとオタクを蔑ろにするのであれば、私は文句を言わせていただきますわ! インターネット上でね!! ここはわたくしに任せて強い同担は現実世界で声をあげてくださいませ!!(他力本願)

 

 あとここ数年推しが最高で忘れておりましたがそういえばわたくし、4年半前にランブロに怒り狂ってそれを吐き出すためにブログ書いてTwitterアカウント作ったんでしたわ~~! 
 もとよりここは怒れる面倒なオタクのお気持ち表明アカウント……認知もないし同担に知り合いもいないし席運もない弱小インターネットオタクには失うものなんてなにもございませんのよ(腹に巻いたダイナマイトを見せるオタクの絵文字)。
 いつだってお気持ち表明長文憤怒ブログを書く準備はできておりますわ!


 とりあえず別にわたくし謝罪がほしいわけでも釈明してほしいわけでもないんですけれど(なぜなら謝られてもわたくしの2万円と応援する気持ちを足蹴にされた事実は消えないからですわ)、なんというか怒ったオタクがいたことを知って次の機会がもしあれば改善してほしいだけですわ。

 

 昨夜は腹が立ちすぎてあやうくタタリ神になるところだったんですけれども、サリンジャー著「フラニ―とズーイ」に「もしも制度相手に戦争しようというんなら、聡明な女の子らしい銃の撃ち方をしないと」というような一文がございまして私はこの文章が好きなんですの。
 そしてインターネットオタクにはインターネットオタクの鉄砲の撃ち方がございましてよ。
 もし次の企画があったとき、推しが出る出ないに関わらず公式の発表ツイートに「ここの主催、前回対象俳優で席の前後分けてたから良席目当てで積んでも無駄ですわ!」と引用RTがつくのは困るのではなくて?

 集金イベントを開催するんだったらせめて金を払っているオタクに誠意は見せるべきだとわたくしは思いますわ。オタクはいつだってタタリ神にもなりますし、指は引鉄にかかっておりますのよ。そのこと、ゆめゆめお忘れなく。


 そういえば会場を出て「ここがハンターハンターの世界でわたくしがクラピカなら、間違いなく今の私は緋色の目になっていましたわ……」「ここがボーボボの世界でわたくしが首領パッチなら、間違いなく怒んパッチになっていたところですわ……」と思いながら歩いていたらドンパッチソードが道端に落ちておりましたの。

 

 


 ……そんなことあるんですのね~~?
 東京のど真ん中ですわよ?
 わたくしが二次元と三次元の区別がついているオタクだったからよかったものの、ついていないオタクだったら「よっしゃー!これさえありゃあこっちのもんだぜ!!!」って言いながら会場に乗りこんでいたところですわ。
 あっぶねーですわ。
 わたくしはインターネットオタクの中でも最弱……いつか「モノホン」の強オタクに叩かれるかドンパッチソード片手に乗りこまれる前に改善するのが賢明ですわ。

 

 最後になりますけれども、イベントというか推しとFさんは本当におもしろかったですわ!! 推しはFさんのことを大尊敬&大好きなのでご一緒の仕事ができて相当嬉しかったのかず~~っとニコニコで推しには笑っていてほしいオタクはその笑顔で救われ……あっ……救われてはおりませんわね救われてたらこんなブログ書いておりませんので……。推しの光が届かない、月の裏側もございますけれどもそれでも推しにはいつだって輝いていてほしいですわ!

 あと前述のとおり推しは毎週ラジオを更新していてメッセージは名前も呼んで読んでくれるしけっこうしっかりコメントしてくれるし、通えば認知がもらえるらしいし、板の上では大暴れするのに根は超真面目で繊細寄りというギャップ!! 共演した人たちから口々に「本当に真面目」と言われる自慢の推しですわ!! 無茶振りはすれど誰かを下げることはしませんわ!! 推しと推しの事務所は基本的にはオタクに真摯で丁寧でいい仕事をしてくれますわ!! 

 あまりの怒りにおよそ2年ぶりにブログをしたためましたけれどもダイレクトにマーケティングをしたところで〆させていただきますわ! ごきげんよう!!
 

 

 

 

推しのまばたきで募金する

※舞台「誰かも知らない」の個人的な感想です。
このブログでは何度も言ってるけど前提として私は「推しのまばたきは最高なのでバタフライエフェクトのように巡り巡ってどこかで紛争を止めている(たぶん毎回言ってるけど初めて触れた記事:12人のランブロと座席に怒れる男 - East gate,Open the sea.) 」と思っていて、「推しのまばたきが世界平和につながっているという証左のために推しを見たあとに募金することがある(詳細:世界を平和にする程度の能力 - East gate,Open the sea.)」オタクが書いているのでなんかいろいろご容赦ください。
 敬称が略されてたりされてなかったりします。

 推しは園原役。

 

 未来が見える少女が、目の前にいる人を救えなかったり、募金することで誰かも知らない大勢を救っている未来が見えたり、でもやっぱり目の前にいる人は救えなかったりする話。15~17日まで5公演観劇。
 

【よかったところ、好きなところ】

・演出
 群像劇なのだけど物語が進むうちに「ここはつながっていたのか!」と思うシーンが多々あった。
 
 お巡りさんがコンビニで募金したことで、そのときのレジの店員が急にそのバイトを辞めると言い出す→そのバイトが園原が小さい頃に被災して避難生活をしていたときに遊んでくれていた人だったというシーンが続き、そのときはふむふむと思って見ていた。
 個人的にはこのときの立川さんのコンビニ店員の演技と被災地で推しと再会したときの演技の違いも好きだ。前者は若いから思い立ったら勢いだけで行動するぶっとんでる若者に見えた。後者のときはなんか作業着みたいなの着てて、たったそれだけなのに急に歳を重ねたように見えて「服が口ほどに物を言ってる……!」と思った。もちろんそのときの立川さん役の方の演技がよかったのもあると思う。

 で、そのシーンはふーんと思って見ていたけど後半に立川さんが梨香にお金を渡してるシーンでそれが仕送りで立川さんが自分を「父さん」と言っていてあのコンビニ店員が未来の父親だとやっと気がついて、前半にも立川さんが梨香にお金を渡すシーンはあったけどそこでやっとそれが「仕送り」だとわかった。
 これ絶対わかりにくくしてたよな~! と思うのだけどわかったときの「!」は気持ちよかったしでもここまで気がつかなかったの悔しかった。ヒントは出てたよな~! 立川さんが園原に「娘が二人いて、一人は連れ子なんだけど」って言ったり、梨香と未来が似てないと言われて「父親が違う」って言ってたり。
 でも立川さんが若いからこんな大きな子供がいるように見えないのと、これが「劇」だったから気づきにくかったというのがある。
 同じ人が違う役をやることもあるので、同じ人が出てきても「違う役か」と勝手に思ってしまう。
 だから序盤に梨香にお金渡していた人があのコンビニ店員と同一人物で二人の父親だとは初見では話が進まないとわからないし、これ絶対演出わざとやってるよな~~うまいな~~!と膝を打った。


・女性キャスト
 俺は推しのオタクだがそれはそれとして女の子も女性も好きなオタク(そして興奮すると一人称が「俺」になるオタク)。
 推しは今まで女性と共演することが少なかったけど最近男女比半々みたいな舞台にも出ていて私は楽しい(個人の意見だし今後推しが共演者となんやかんやあったら変わるかもしれない意見です)。
 ゆいまいの双子が二つ縛りだったり編み込みみたいな二つ縛りだったりポニテにしてたりして最高。あとカテコで手を繋いでたり二人で客席に手を振ったりしててオタクはそういうの、好きなんだなあ……(主語を広げるな)。
 みんなたちの好きなもん全部詰めた二つ縛りのキャラ、来里も16日公演は三つ編みだった。
 15日初めて見たとき「いやみんなの好きなもの全部詰めたキャラか~い!」と思うと同時に「どこかで見たことがある」とも思っていたけど16日に三つ編みを見て叔父に電流走る。

「お……俺たちの初恋、東城綾だ……!」

 私は西野派だったけど、カテコで客席のどこかを見て笑っているのを見たときいちご100%の卒業式回で答辞を読み終えた東城が会場側を振り返ってから微笑んで、他の学生が「東城さんは俺を見て笑ってたんだ!」「いや俺だ!」ってなってたシーンを思い出したしその気持ちがわかった。来里ちゃんは俺を見て笑ってたんだ!

 そんな来里となんかあったみたいな真由ちゃんが再会したときにお互いを「真由ちゃん」「五十嵐」と呼び合うシーンもマジで好き。この呼び方の差である(オタク好きなやつ)。高校のときになにがあったのかとかも知りたかった。
 真由ちゃんもシーンによってカチューシャしてたりアレンジしてたりしてよかった……。真由ちゃんは桜井さんにお金貰うときに来里が躊躇ったときに横から言った「ありがとうでいいんだよ」の言い方がめちゃくちゃかわいかった。けっこうどの席でも真由ちゃんの舌打ち聞こえて「最高」。
 真由ちゃんは来里に「コンビニも新宿も似合わない」ときつめに言っていてその理由とか二人の過去の回想とかないかなと思ったけどなかったので残念。真由ちゃんは来里ちゃんがどこで働いてたら似合うと思うのかな。意外と真由ちゃんは「清澄白河あたりのイートインもあるこじんまりしたコーヒーショップのバイトとかが似合うと思う」みたいなこと言ってくれそう。

 ・ほくろ
 未来は口元に、園原は目の下にほくろがあるので並ぶとむちゃくちゃ「いい」。

・推しの演技
 スーパー俺の推し最高タイムですまんが、俺の推し、すっげ~~んだぜ!
 1月の舞台「ジキルとハイド」でどこか幼さの残る後継者役から、一瞬で落ち着いた年齢の紳士になるところを見せてくれた推し。今回は一瞬で20歳から中学2年生になった。
 上手の席だと見えないけど、「実感したかった」と言う立川さんに「でも僕は救われました」とはっきり言うシーン。
 見たかこの汚れを知らぬ真っ直ぐな瞳を……目の前の恩人を疑わず100%の感謝を向けた表情を……。立川さんに秒で「すまん嘘ついた」と告白させる真っ直ぐな視線……うまく言えないんだが、そのときの顔が25歳でも大学二年生でもなくマジで中学二年生だったんだ……。
「笑顔が眩しい」ってこういうことを言うんだなと私も客席で目を眇めて見ていた。

 そしてその立川さんの告白を聞いて動揺して増えるまばたき、世界平和である(ホテル近くのファミマで募金した)。速めに数回連続でするまばたきが、好きなんだなあ…………いや、人の話を真剣に聞いててそのあいだ文字どおり「まばたきも忘れて」みたいになってて目をかっ開いたまま全然まばたきしなくてふっと顔をそらすと同時に伏し目がちにするまばたきもディモールトベネ。絶対に推しのまばたき、どっかで紛争止めてる……と、推しのまばたきを現場で見るたびに何年経っても新鮮にそう思う。

 とりあえずこのときのシーン、日によって唇が震えていたり泣きそうになっていたりした気がするけど、表情が話し方が佇まいが、「中学二年生」に見えた。25歳おめでとう推し……(今?)

 あと演技ではないけれど推しの衣装の白いパーカー、紐の長さが左右ちがって最初に見た日は「推しだな」ってにっこりしてたけど観劇した5公演全部そうだったので「それも含めて衣装」だったということ……? 推しの解釈が一致してましたありがとうございます。


・話
バタフライエフェクトでも風桶でも、私は推しのまばたきが、推しも私も知らないどっかの誰かをたしかに救っていると根拠なく思っているので、話としてはめちゃくちゃ興味深かった。
 
 あとこれ話じゃないけど伏線みたいなのが多々あった気がする。伏線ではないな、話のテーマであろう「伝播する(他に言い方あるかもだけどこれしか思い付かん)」がところどころに見られた。
 序盤、梨香がホームレスのおっちゃんに「マジで?」と言う。そのから少し「マジで」についての会話がやや冗長なほどに続くけどその後梨香たちと別れたおっちゃんはシーンが変わったときに推しに向かって「マジで」と言って、推しもその後言ってた気がするけど詳細が思い出せない。
 これも小さいけれど、梨香に「マジで」と言われなければおっちゃんの口から「マジで」が推しに向けられることはなかったと思うのでもしかしたらただの考えすぎかもそれないけどそういう「伝播」みたいものがちょこちょこ仕込まれてて何回か観て「ハッ!」とするということがあって、何回観ても楽しめた。


・桜井さん
 税理士って嘘だよな……?
 マルチ商法のやつと兼業してると思えないし、真由ちゃんがお巡りさん呼んだとき狼狽えてたし、税理士って嘘だよな……?  おまわりさんに何してるか聞かれて「パパ活中です」って答えたときに「嘘はよくないですからね」っていうくせに嘘ついてたり真由ちゃんの「二十歳です」の嘘に気づいてない振りしてたり、いいですね~~(これは「最低」の意味の「いいですね」)。
 来里ちゃんと無理矢理バーに誘っていたけれど真由ちゃんは「あの人お酒飲まないし」と言っていたので真由ちゃんとは完全に健全なパパ活のお付き合いで酒が入ると面倒になるタイプの人なのだろうか。
 来里ちゃんを無理矢理誘っているシーンは普通に最低だけれどそれが「最低」だとわかった上で劇中に出てくるのでいいと思う。

・「その背中は笑っていた」
 劇中に出てきた推しの台詞の中で一番好き。いい表現だなと思う。

 


【気になったシーン(良くも悪くも)】

・時間の経過わかりにくっ

 話の中で過去のシーンになったりするところはおもしろいし好きな演出なんだけど時系列を考えたときに「???」ってなったことがいくつがある。

梨香来里未来が、おっちゃんと話しているところで東堂さんと剛田がやってきて二人が消えたタイミングで香奈美がやってきて、その後フルーツバスケットに行く。お腹いっぱい食べたと言っている。

 その後またフルーツバスケットに行ったシーンがあり、また食べ終わっているのでおそらく別日だと思われる。
でもその日の夜に未来が香奈美の店に体入で行き、そこにやってきた剛田に香奈美は「昼に梨香たちに会ったんでしょ」という。
  冒頭のシーンと同じ日……? それとも舞台にはなかった「梨香たちと剛田が会ったシーン」があったのか……?

 そんでその後、未来は「結局朝まで付き合って飲んで」、そのまま朝から募金活動していた園原に募金する。
 それから数日募金していた。
 で、未来が体入した翌日以降に立川さんが梨香に仕送りを渡してそれを梨香は募金するけどおそらく同日に香奈美は未来が体入で来た日の給料を募金する。香奈美が募金するまでにタイムラグがある気がするけどこれは「香奈美が数日間その日の給料の使い道に悩んでいた」ということ……? それともみんなが募金したのは別日……?
 未来が園原に「最近いつもいるね」みたいなことを言ったときに園原は「三年になって週2しか大学ない」みたいなことを答えた。序盤に哲平の二十歳の誕生日を祝ったので大学二年生だったはずだがいつのまにか三年生に……それとも会話的に哲平が三人の中で一番遅い誕生日だったので哲平が三月終わり頃誕生日で話としては数週間ということ……?
 わからねえ……と紙に時系列まとめながら頭抱えた。

 あと、立川さんがコンビニ店員辞めた前後で未来が産まれたと思ったけど、未来と同い年の園原が中学二年のときに「5年以上前」と言っているので、辞めたのはそんなに前ではない……? 少なくとも推しが物心つくころには立川さんが被災地に向かっていたのであれば未来が産まれる前~産まれた直後ではないのか?
 でも立川さん「あの頃は梨香を育てるのに必死だったし、父親になるのが怖かった」って言ってたし、未来が立川さんの顔を見ても父親と気がつかなかったのでコンビニ辞めたタイミングくらいで未来が産まれたと思ったんだけど……?
 立川さんが若いので、「コンビニ店員=二人の父親」と気づきにくくなってるのは「うめえな~」と思っていたけどこれ立川さんはおいくつの設定なんだ……?
 個人的にはコンビニ店員のときは「20代のバイト店員」に見えた。「若さ故に衝動のまま行動する20代前半」に見えたので「大学三年で付き合ってた年上の彼女との間に子供ができたので中退して働いている」と見た。梨香の母親は18で梨香を産んで梨香8歳、母親26歳、立川21歳のときに未来ができて、チキッた立川さんが逃げたと考えたら、現在梨香28歳、未来20歳のときに立川さんが41歳で筋は通る気がする。立川さん役の方、27歳らしいけど推しが中学生に見えたように立川さんもけっこう年上に見えるシーンもあったので私はこの解釈に1000ペリカ賭けよう……と思ったが園原が14歳のときに立川35歳でその5年前に園原は「立川さんをお父さんみたいだと思っていた」ので~~やっぱ違うか~~? 立川さんがいくつのときに未来ができて、未来がいくつのときに立川さんは逃げたんだ~~?
 みたいな感じで「つまりいつなんだってばよ」がいくつかあった。

 でも「うめえな」と思うところもあった。
 何回か「寒い」という台詞が出てくるし急に三年になってるのでたぶん冬~春にかけての話である。そんで桜井真由来里三人でご飯に行った帰りに真由ちゃんが桜井さんに「またすぐ会いたい、ドライブ行きたい。海とか」と言うと桜井さんは「いいね夏になったら行こうか」みたいなことを言う。
 冬の終わりに「すぐ会いたい」って言われてんのに「夏になったら」って言う桜井さん。遠回しにしばらく会わんと伝えてていいですね~~(これも「最低」の意味の「いいですね」)。


・「ダサい」
 これは本当に個人の意見なんだけど「ダサい」「キモい」という言葉が好きではない使われ方をしていたシーンが多くて「うわー!」ってなってしまった。
 梨香が学生時代にやってたバンドの曲を未来も瑞樹さんも「ダサい」って言ったり未来の発言を飛鳥さんが「ダサい」って言ったりしてて「うわーーーー!」と客席で絶叫しそうだった。なんらかの意図、それこそ客を「うわー!」させたくてわざと使ってるんだよな……?  と思うくらいにはその言葉が多かった。
「うわー!」させたくて使ってるならいいんだ。よくはないけどそれが「うわー!」案件だとわかったうえでわざと使ってるならまだいいんだけど人の創作物に安易に「ダサい」って言うのは「うわー!」案件だとわかっていなかったらどうしようと思うくらいその言葉が出てきたので「うわー!」ってなった。
 いやまあこれは個人の好みの話かもしれないけど人がたとえ一時であっても熱を持って作ったものや言った言葉を、ダサいって言葉で片付けるなよと思う。「ダサい」を多用する人からするとこれを言うことも「ダサい」のだろうが。
 いやでもやっぱわかった上で使っててもなぜこちらを「うわー!」にさせるの……? 意図は……? それはこの話にどんな意味をもたらすの……? とも思う。


・親と子
 わかっていてそういう台詞を言わせているのか、わかっていなくて「本当にそう信じていて」この台本になったのかわからないシーンがいくつかあって、そのうちのひとつに親と子に関する話をするシーン。
 家出してきた咲ちゃんに飛鳥さんが「連絡しな」と言う。
「親はいつまで経っても親でいたいものだから」というようなセリフだったと思うが、咲ちゃんの話を聞くにどう考えても咲ちゃんにとってのいい親ではない。もちろん私もただの観客なので詳しい事情は知らないし咲ちゃんの話だけを聞いて判断しているが、「離れたほうがいい親」もいるわけでそれを安易に「連絡した方がいい」というのはどうなんだ~? と思って見ていた。
 前述した桜井さんが無理矢理来里ちゃんを誘うシーンは「それが最低だとわかった上で話として出てきた」けど、このシーンは「子は親から離れない方がいい」「絶対に関係を断ち切らない方がいい」と制作側が親子の縁の絶対を信じていて出てきたシーンなのか、でも飛鳥さんにそう言われたときの咲ちゃんの反応も、そのシーンが終わってはけていくときの咲ちゃんの表情も微妙だったので「必ずしもそうとは限らない」という意味で出てきたシーンなのか読めなかった。


・未来ちゃんの行動への疑問
 剛田たちが店に来て香奈美とエンカウントするとわかってた上で体入に行ったみたいだが大丈夫か?! チェンジさせればいいのに東堂さんがチェンジしようとしたのをわざわざ止めるがその意図は?! 
 前のシーンで「見えている未来が変えられないなら楽しむことにした」というようなことを言っていたのでそうすると未来ちゃんがこの状況を楽しんでいることになってしまうが大丈夫か?!
 どうしたってバレてぶつかって香奈美が傷つく未来だったのでせめてその後話し相手にはなってあげようと思ってついてったという解釈であってる?! そうでもしないと未来ちゃんが「友達が傷つく未来がわかっててそれを見についていったかなりやべえ女」になっちまうので合っていると言ってくれ!!


・剛田~~~!
 どのキャラが好きか、そのキャラが好きじゃないかで意見が分かれそうでおもしろかったけど私は剛田に腹を立てた。
「恋人にこういうところで働いてほしくない」は、まあ個人の意見だしそれ自体に同意はしないが「そう思う人がいる」ということはわかる。だがすでに関係が終わっているのにとやかく言うのが解せないし、相手の事情を聞かずにさも正論かのように「子供なんだよね」って言いたいことだけ言って反論される前に逃げるように帰っていくところに腹が立った。
 元交際相手の就いている職が気に食わんからといって、腹いせみたいにその人本人を非難するなよと思う。
 

・金
 哲平、俺がお前と友達だったら闇金ウシジマくんを貸した。バイトしてでも買って貸した。マルチ商法回、読め。哲平以外のキャラも全員ウシジマくんを読め。園原もな。
 哲平が園原のリュック持っていくとき未来ちゃんが来る前から、未来は見えないけど客席全員「やめろ~~!」って思ってたよな。

 意見が分かれるところだと思うけど私は園原のやったことは間違っていると思う派です。
 人を助けるのに他人の金を使うな。
 君の行いは経理部の社員が「お母さんが病気になってお金が必要で……」って言ってるキャバ嬢もしくはホストに会社の金でボトルを入れるのとほぼ同じだぞ……(この発言にはそれらの職業の方を貶めるような意図はありません)。人助けしたいなら己の財布から出せ。

 と、私は金が絡むとうるっせえのでそう思うが園原賛成派の意見を聞きたい。
 そしてこれは「5公演見終わった今」だからそう思っているのであり、正直初見時は推しの演技に「持っていかれ」ちまって、「園原くん泣かないで! 僕が何度でも時間を戻しておじさんのことを助けるっピ!」になっていた……。
「目の前の人も助けることができなかったらこの募金意味わかんないからさ」と言う推しの演技ときれいな瞳に「最高~~~!」になっていたので騙されかけたが、己の金で助けろ。でも推し、その笑顔で人から嘘を白状させたりその悲痛な演技で犯罪を擁護させたり、恐ろしい子……! と改めて思った。

 


・ラスト
「いや、客に解釈任せるエンドかい!!!!!」と思ってしまった。
 哲平と園原はたぶん前科がつくのでは……就職にも響くしっていうか調べたら募金詐欺は詐欺罪として有罪となれば10年以下の懲役らしいので「だいじょばない」案件なのでこの終わり方がいささか投げやりに感じた。
 おそらく制作側が伝えたかったのはラストどうこうではないんだろうけど、じゃあここで終わったこの話の伝えたかったこととは……? 「知っていても未来は変えられない」ということ……?
 ストーリーとしての収まりの良さではなくて、要所要所のエピソードとかそのときの役者の演技を見せたかった舞台なのかもしれないけど個人的には物語のオチを重視しているタイプのオタクなのでもや~っとしてしまった。

 ただ、この終わり方だと各々がいろんな解釈を考えて呟いたりするので、それが狙いならば成功しているのではないだろうかと長文感想を書きながら思う。
 

 

 

 

 長くなったけれど概ねそんなところです。
 あとは劇場がおしゃれでとてもよかった。女子トイレの入り口がおそらく建物の構造上低くなってて、ちょっと秘密基地みたいでよかった。
 劇中、「この年になると明日のことなんかだいたいわかってくる」って台詞があったけど、推しのオタクをしていると何年経ってもマジで明日のことがわからないのでおすすめです。舞台やイベントの情報、2か月前に言ってくれるとオタク助かるな……。
 2月、急に推しがゲームの広告塔候補になりネトゲ廃人みたいな生活をするはめになった話が下書き状態で眠っているのでそのうち書く。
 そのとき始めたゲームはまだやってて、今回の舞台の感想をチャットで誰か呟いてないかなと思ったけど別に誰も話していないので誰か公演名つけて感想をTwitterで流してくれ……。
 配信が4/29までなので誰が好きで誰に一番腹が立つが、他の人の意見を聞きたい。

 

 なにかが伝播したり、もしくは巡り巡ってなにかを変える、というような話だと思うけど公演感想目的でこのブログ読んだ誰かも知らない人が推しのまばたきに世界平和を感じてくれたら僥倖。

 

 

薄暗いところで走る推し

 

※舞台・九識のスプリントの感想。このブログでは何度も言っていますが私の推しはまばたきが「最高」で、私は推しのまばたきは蝶のはばたきが竜巻を起こすように巡り巡ってどこかで紛争を止めていると思っています。そのつもりで読んでください。

 

 11/1~11/3まで観劇。出演者(ジャニーズJr.とかAKBとか)を見て「戦争か?」と思ったけどいたくあっさりとれて拍子抜けした。アフトのキャストによって客層が全然違ってて面白かった。

 

とりあえず推しの話。

 初っ端推しが上手側で選手役としてユニフォームで出てきたけど「仕上げてきとるやんけ」と思った。
 他の方をあんまり見る余裕がなかったけど上半身、特に肩~腕の筋肉が他の方と比べてもてえへんなことになっていたように思う。これが舞台じゃなかったら「キレてるキレてる!」と言っていたところである。
 筋肉にそんなに詳しいわけではないが三角筋あたり?上腕二頭筋? がもりもりしていた。スポットライトが当たることはないので常にやや淡い光の中にいるけど、その上半身の筋肉が美しかったので私がミケランジェロとまでいかずとも彫刻家だったら今頃徹夜で石膏像を2、3完成させていたところである。ただのサラリーマンでよかった。「ここまで鍛えるには眠れない夜もあっただろ!」という掛け声が脳内で響いていたせいで初見時ここのシーンの他の方の台詞がまるで聞こえず2回目見たときに「そうだったのか!」と思った。
 その説明、すでにここでしてたのか……!
 そして11/3千秋楽の後に毎週推しが水曜日に更新しているラジオの更新があったけど、どうも今回の役作りのために3-4キロ筋肉を増やしたらしい。推しはユニフォーム姿になるのは、冒頭のモブの選手として出てくる数分だけで、それ以外はずっときっちりジャージを着ている。仕上げてきた筋肉が披露されるのはほんの数分なのである。しかも別にライトは当たってないので薄暗い。
 え!? あのシーンのためだけにそんなに仕上げてきたんですか!? ジャージ着ててもわかるくらい鍛えたかったのかな……? マジで眠れない夜もあったのでは? 
 俺の推しがすごいエピソード2021大賞決まった……? 
「仕上げてきてる」とは思ったけどマジで役のために仕上げてきたとは……とバスタ新宿でバス待ち中に更新分のラジオを聞きながら薄暗いところで走っていた推しを思い出していた。


 部長役で合宿先の変更を提案するが、本当の理由を見抜いた監督がその理由を話しているときに、まばたきをする。一回ではない。ちょっと早めのやつ何回かする。何回見てもこのシーンで「世界平和!」と思う。いや、後ろの方に座って双眼鏡使った日は「いい薬です」と思った。ありがとう、いい薬です。

 

 今回推しは徹底して「その他大勢」を演じていたように感じた。この言い方は正解ではないな……極端に自分に視線が集まるようなことは避けていた、ような気がする。日替わりの食事メニューのシーンでものすごいツボに入ったのか爆笑している日があった。でもサイレントで笑っていた(千秋楽は一瞬声だして笑ってたけど)。
 推しは「爆笑」すると声が高くなるし演技してないときも瞬間に受けたときはめちゃくちゃ声がでかくなる。おと裁二審のトークイベントかなんかで急に受けた推しがそれまで物静かだったのにでっけえ声で笑いだして「おもしれーやつ」と思ったのを覚えている。
 今回のこのシーン、別に声を出してはいけないことはないと思う。でも推しは声を出さなかった。でも、むちゃくちゃ笑っていた。「むちゃくちゃ笑っている」とわかった。

 

恐ろしい子っ……!」と、思った。

 

 そういえば舞台に出ることは決まってないけどまだどういう役なのかわかってないときに「木の役をやりたい」と急に呟いていて「え? 次の舞台木の役なの? 2時間立ちっぱなしでわずかにも動くことを許されない木の役? 北島マヤかな?(北島マヤは人形役として舞台に出たことがある。その公演の途中で母親が死んで人形なのに泣いてしまった)」と、思った。
 推し、マヤか亜弓さんかで言えばマヤだよな……と、このときに考えていた。
 なので舞台の中で推しが副部長の子を「マヤは」って名前で呼んだとき初見時「いやお前がマヤだが……?」と思った。
 お前がマヤだよ!!
 お前がマヤになるんだよ!!

 

 何の話?
 推しが北島マヤの話!(推しは北島マヤではない)
閑話休題

 

 ここ最近、「この舞台にかかわってる偉い人も推しのこと推しとるやろ」と思う舞台が多かった。というかすべての舞台がそうだった。わかる~~! 私も推しのこと推せると思う!
 でもそのせいというわけではないが「どったんばったん大騒ぎ」する推しを見ることが多かった。推しはオモロの一等星なので推しの日替わりネタ・アドリブはすごい。推しという贔屓目を抜きにしても「思わず見てしまう」とか「思わず笑ってしまう」ということが多々ある。真顔になってしまうこともあるけど。今回日替わりの笑いが起こるシーンで推しも出てるのに推しはその日替わりネタを見ているけど積極的に絡むことはなくてなんか新鮮だった。
「推しのキレ芸」というのは私が勝手に言っていることだけど急に怒って大きな声を出す推しのターンをそう呼んでいる。推しが決めたわけではなくそういう指示があったのかもしれないけど。指示があってもなくてもそれが許されている推し。
 今回はないだろうと思っていたしそのとおり「推しのキレ芸」はなかった。なかったけど、怒ってた。
 監督が桐原にいろいろ言うシーン。
 監督が桐原にきついことをいろいろ言っていて、推しはそれを黙って聞いている。でも眉間には1円玉くらいなら挟めそうな皺が寄ってる。12人のときとは怒り方が違って見えて、うまく言えないけど「推しの新しい役だ!」と嬉しくなった。この一連のシーン、推しは監督が話しているときに怒ったような顔をして、桐原の話を聞いて少し悲しそうな寂しそうな顔をして、そしてまた監督が話し出したら納得いってないような、怒ってるような顔をする。でも、監督に怒った他の部員たちを止める。ほとんど台詞がないシーンだけど、部長の葛藤みたいなものがわかった。

 推し、メインキャストではないので台詞や出番は多くなかったけど、ライトが当たっていないところでも最高だった。なんだっけ、スパイクの話してるときかな、下手側に陸上部がたまってて、推しは日によって立ったままだったり女子部員の前にしゃがんだり後ろに座ったりしてて、なにも話さないけど見ていて飽きなかった。

 

  とりあえず「陸上部部長の鈴木充」むちゃくちゃよかった。その後日替わりにつながる、食事制限を提案して副部長に強めに「はあ?!」って言われるシーン、遠慮のなさが「同学年」という感じで好きだ。複数の人間がわちゃわちゃしているのを見るのが好きなので「陸上部」で集まっているシーン、公園で散歩中に集会してるわんこたちみたいで全部かわいかった。
  推しだけでっかくてオモロだったな……。

 桐原を次の部長に指名したシーンで「俺とまやは新聞社の新人記者で、そのとき俺はもう陸上をやってないだろうけど」みたいなことを言っていた。うまく言えないが こういうのが私は好きだなあ。このシーン日によって声の大きさが違った気がする。
 新聞記者の推し、スーツの袖を捲って中のシャツを袖口から折っててこのスタイル、どっかで見たことある……と思ったら美味しんぼ初期の山岡さんだわ……私の中の「新聞記者」のイメージと完全に一致。
 桐原が新記録出したとき日によってはすごい泣いててよかった。
 合宿で他の部員を連れてはけていくときに最後ちらっと桐原のことを振り返ったり、食事制限している桐原に気を遣ってか自分たちも食事制限しようと言ったり、部長だけじゃないけどみんな桐原のこと気にしてて仲いいチームで見ていて微笑ましかった。

 推しのことではないけど為永が「俺の脚、今日もありがとう」と言っているシーンでも観劇初日は「俺の推し、今日も頑張ってくれてありがとう……!」とマジで全然関係ないところで感極まっていた。
 初日は推ししか見れねえんだ、オタクだから(すべてのオタクがそうというわけではない)。
 そういえば為永さんも「どこかで見たことある……」と思ったけどジャージがへし切長谷部の内番と似てた。気づいた瞬間むちゃくちゃすっきりした。

 

  メインキャストではないしたぶん周りも知らない人ばっかりだろうし推しのお得意のアドリブも出せない状態で、でも推しは最高だった。「通行人Bをやる推しも見たい」と思っていたけどそれに近いものを見ることができた気がするので推しのオタクとしてはそこそこに楽しめた。
  次は主役をやる推しが見たい。


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 推し以外の話

 
 テレビをあまり見ないのと予習を全然していなかったので「ジャニーズの方主演」「AKBの方も出る」くらいしか理解していなかったけど特撮の方も何人か出ていらっしゃったとアフトで「特撮チーム」と言われていたときに知った。そしてパンフを読んで「あ、この方がこのキャラの声優だったからあの台詞があったのか~」と理解した。推しを推していたら突然「ゲットだぜ」を生で聞くイベントが発生するなんてそんなのある? 人生おもしろすぎるな……。

 毎日誰かしらが台詞を噛んでいらっしゃったように思う。
 かむかむレモンを食べたくなるくらいみなさん盛大に噛んでいる日があった。かむかむレモンを思い出して口の中に唾液がたまった。 ある日のアフトで噛むことに関して「仕方ない」と言っていて「仕方ないのか~」と思った。仕方ないのか~。

 

 この話はここまでにしておこう。

 

 私は女性に対してはむちゃくちゃミーハーだな……と、女性陣アフト見ながら思った。ショートもハーフアップもサイドテールも低めのツインテも編み込みももちろんポニテも最高。全員かわいい。最高。滝村さん役の方、端的に申し上げてむちゃくちゃ好みの顔。千秋楽のダンスキレッキレで「さすが本職の方……!」と思った。小山田さんに口塞がれるシーン、改めてお顔が小さくてびっくりした。
 美代ちゃん役の方、すごく演技がうまいのでは……? と思ってたけどパンフの紹介ページでもむちゃくちゃ褒めてあっておもしろかった。推しのページにも書いてよ。
 そういえば男女比が同じくらいの舞台に推しが出るの初めてだな。


 個人的に気になったキャラは多山。
 ただ自分が勝つことに、9秒台を出すことにこだわっている多山、桐原がスランプで本調子ではないことを「ビッグチャンス到来」と言っていて、そういうの嫌いじゃない。勝てば官軍。
 でも桐原を妬んでいるといってもいいようなライバル視をしている理由で「あんなに恵まれた環境でやってるのに」と、「自分は裕福ではなくバイトもして頑張っている」ことを何回か言っていた。それについては、「だからどうした?」と思う。「苦しい環境で頑張った」、それはすごいんだろう。でも、「苦境での努力」がイコールで結果に繋がるような言い方をしてないか?
 と、「個人的には」思った。
 桐原にも「もっと必死になれよ」というようなことを言っているが、なんというか多山、「努力=結果」みたいなことをけっこう言ってる気がして違和感があった。それだけ勝ち負けという結果にこだわるのに「必死になって」いるという過程を相手にも求めるのがはじめはわからなかった。
 でも何回か見ているうちにこれは「憧れてたやつが腑抜けてがっかり」的な感情も含まれているのではないかと思った。ジャンプラで連載中、「推しの子」でも最近似たような感情の話を見た。
 桐原のスランプを本当に「ビッグチャンス」だと思ってるならわざわざ発破かけるようなこと言わなきゃいいのにと思っていたけど上のように考えると納得がいく。
 なんだかんだで多山も桐原に「過去の人」になってほしくなくて「もっと必死になれ」と言ったのかもしれない。
 その前のシーンではタメ口だったのに桐原が9秒台出した途端やや敬語に戻っててて違和感だったけど多山の桐原への感情の根底に「憧れ」があったと考えると理解できなくもない。

 そして私はこういう「10人いたら8人くらいが嫌なやつという役」を見ると「推し、この役やってくれねえかな~」と思う。まばたき全然しないで主役をガン見しながら詰る推し、見たいな~~~!
 

 あと山坂さん、どこまでもいい人で「え、怖っ……実は腹黒いとかないよね……」と思っていたらある日のアフトで演出助手の方が役者さんを「はじめの顔合わせから爽やかで……絶対腹黒いだろと思ってたけどずっといい人だった」というようなことを仰ってて「むちゃくちゃこの役にあってる人やないかい!」と思った。


 ストーリーについて、「いい話」だなと思った。
  
「みんなが金メダル」、いい言葉である。
 でも私はプロテニスプレイヤーのマルチナ・ナブラチロワが言った、「勝ち負けが重要ではないと言うのは、いつだって負けた方よね」という言葉が好きな人間なので「いい話」だなと思っただけだった(この言葉調べたら「~が口癖の人はほとんど負けている」とか「~と言った人たちはおそらくみんな負けているはずね」とか色んな訳があるけど「いつだって負けた方よね」が一番好きだ)。
 金メダルは金メダルだし、銀メダルは銀メダルだし、負けは負けだろうがよ。と、思う。「思い出なんかいらん」という言葉が頭を過る。

 なんかうまい言えない「もやっ…」があったけど4回目くらいで「たぶん私は『他者と競うこと』『勝ちにこだわること』が『純粋ではない』と言われていることが納得できないんだな」と思った。
  為永が桐原に「お前は本当の金メダルを持っているのか」って言ったときは「いや、優勝したらもらえるやつを偽物みたいに言うな……」と思ったし、ラストで「競うことより尊い、人のための努力」みたいなナレーション流れて「己の勝利のためにする努力は、人の助けのためにする努力よりも下みたいな言い方するな……」と思った。そこは「どっちも金メダルマインド」じゃないんだ?!

 

 観劇初日、そこがなんか一番もやっとしてしまい、「何回か観てから考えよう」と、なぜそこにもやるのか考えたけど、つまり私は天衣無縫の極みにいまだに納得できていない、という結論に至った。
 天衣無縫の極みはたしかにすっげーけど、俺は幸村に勝ってほしかったんだよ……(急にテニプリの話をするな)。
  でもテニプリを通ったオタクなので「はいはいつまり天衣無縫の極みが最強って話ね」と「理解」することはできた。「勝ちたい」という競争心が不純なものみたいに言われることには納得できないけど。
 いや、勝ち負けにこだわらずただテニスを楽しめという許斐先生のメッセージは理解している……。
 リョーマ!、「タイムスリップする」「いや柳生いやいやなんで柳生」しか前情報が無い状態で見に行ったらいきなり全国大会決勝で「ゆ、幸村あああああ!」ってなったオタクが私。DecideもGloryも見に行った。

 

 舞台の話に戻すと「己の勝利のためにする努力も尊いけど、今回は『楽しく走りたい・楽しく走ってほしい』という努力が実を結んだお話でした」と言うよりは「競うことよりも人のためにする努力の方が尊く、ただ走りたいという気持ちの方が純粋である」って言いきったほうがメッセージ性は強いもんな~と思うので仕方ねえよな!! と納得はできないが適当に落としどころを見つけて無理やり飲みこんだ。
 でもこれは「私には響かなかった」というだけで「みんなが金メダル」という言葉で救われる魂もあるということは理解しているつもりである。

 まあなので「いい話」だなと思った。

 

 双眼鏡使いたくて1公演だけやや後方の席に座ったけど、序盤の、選手三人が並んでスタートして暗転してタイトルコールが流れるシーンと、陸上部のみんなが左右に順に走っていくシーンと、ラストのセットしている桐原にだけライトが当たっているシーンは後方席の方が見やすいというか「良さ」がわかった。
 けっこう席に段差なくてラストのシーンは前方でもドセンに座ったとき前の人の頭とセットしている桐原がかぶっちゃって見えないことがあった。


  今回、「マ、マナーーーーーー!」と思うことが多々あった。色んな人を見てきたので「わ~お……」と思うことはあれどちょっとやそっとじゃもう驚かんぞと思ってたけどアフトでスマホいじりながら見てる人がいたときはちょっとびっくりした。
  あとなんかの音が鳴ってるとか話し声が聞こえるとかは毎日なにかしらあったのだけどもしかして「席ガチャ外れ」だっただけか……? いやでもけっこう離れた席から聞こえたぞ……? 


 そんな感じでいろいろもやもやとすることはあったけど推しはやはりオモロの一等星だとわかったので満足して大阪に帰った。
 何度も言うが、今度は主役をやる推しが見たい。
 そして12月の予定があるなら早めに教えてください。

2021年も12人の怒れる男が熱かった

12人の怒れる男の感想。前記事の続き。
8/15に東京Bチームも観た。大阪Bだけ観てない。

思い付いた順
推しのまばたきは以下略
おおむね個人的な感情
観ていない人にはわからないネタがある。

 

・東京B8号
去年と全然違う8号だと開始5~10分くらいでわかって大興奮してしまった。8号……去年は「いい性格してますね~~」というようないやらしさがあってそこが大変に好きだったのだけど今年はなんかちょっと気弱な感じで姿勢も猫背気味で今まで観たどの8号ともまた違ってよかった……そういう8号もいるのか……。最初の決をとるときに「無罪の方」って1号が言って手をあげるまでにけっこう間があって「迷っている」のが見てとれた。
気弱な人が、確信はないけど疑問があって、その疑問をそのままにできずに勇気を出して異を唱えているように見えた。個人的には昨年のいやらしい感じの8号が好きだけど、昨年と全然違っておもしろかった(強くない人間が勇気を出して意見を言って逆転するのは見ていて胸を打たれることもあるけどそれだと常に強い人間は立場なくね?! と思う)。
序盤は自信なさそうに手をあげたり「わかりません」っていうのにどんどん興奮してきて顔真っ赤にして意見を言う。昨年のちょっと人をおちょくるようなどこか余裕のある8号と全然違うのでこういうのを観られるので推しが出ていないチームも観たくなるんだよな……(何度も書くけどランブロがないおかげでチケットが増やせました! やったね!!!!)
雨降ってきて窓閉めようとして、1号が代わってくれた後に濡れたスーツをハンカチ出して払うシーンが昨年好きだったのだけど今年もB8号はハンカチで水を払っていたのでまた「見える……見えるぞ……濡れたスーツが……!」とムスカになってしまった。

あと去年どうだったか忘れたけどラスト、泣き崩れた3号に上着着せてあげるシーンで破かれた写真拾うのも手伝ってあげてたのが記憶に残った。

・東京B11号
興奮して観た直後Twitterに書いたのを編集して再掲する。

B11号の11号を何度も観たけど今年は特にあからさまに「外国人」っぽい話し方をしていた。英単語がまざったり「少年」の発音が「しょうねん」と「しゃうねん」の間のような音だったり、言葉がなかなか出てこなかったり、12号話しかけられても意味を理解できていなさそうだったり。その中で個人的に特に「絶妙~~!」と思ったのは「来るだったら」っていう言葉遣いで、「来るんだったら(もしくは来るのだったら)」が正解だけどそこに「ん」が入る意味、日本人だけどわかってないので「うまい!」と膝を叩きそうになった。
もしかしたら以前からそうだったかもしれないけど、今年は覚えてるかぎりで「んだったら」のところ全部「ん」が抜けていて文法は頭に入ってるけど日本語を母国語にしている人間が感覚的に覚えているところが抜けてるように感じられたのでぜ、絶妙だ……と思った。ここの「ん」とか「の」ってなんだ?! 「来るのだったら」の「の」の撥音便化で「ん」になってるのかと思ったけど違うし助詞かと思って調べてもわからん。今まで気にしてなかったけどなんだこの「ん」。と、マチソワ間に日本語であそぼになった。
B11号を私は毎年見ているはずなのに「新しい11号だ」と嬉しくなってしまった。

・ここまで書いて思い出したけど私はこの舞台を正直むちゃくちゃに観ていてもしかしてそろそろ飽きてきているのかもしれないとそうだ、B11号を見ているときに思ったんだ。
いくら話がおもしろくても、3年でうん十回と観ていたらさすがに飽きる……というわけではないが、「知っている」となってしまう。ここ最近、印象に残るのってどうしても「台本と違った点」「キャストが代わって昨年と違った点」「同じキャストが演じ方を変えた点」なんだよな。台詞の言い回しが変わってたり本来台本にはない台詞をアドリブでいれたり。
何度も観たのでちょっと違うとけっこうすぐ気づく。こと推しに関しては当然注目して見ているので大阪2日目に7号に「あんたが一番こじらせてんだよ」の「一番」が抜けたな……とか、14日は「自分じゃ気づかない人ばっか」だったけど15日は台本どおりだったよなとか、「人の言葉尻つかまえてあーでもないこーでもない」をしまくっている。

うまく言えないけれど「なので毎年変えてくれ」というわけではなくこの楽しみ方であってるのかわからんくなってきたというか、ここまで来て「人の言葉尻つかまえて(略)」な楽しみ方でええんか……? と考えさせられた。
通いまくった舞台は他にもあれど「おなじ演目」を繰り返しこんなに観ることってそうないので、もうこういう楽しみ方しか私はできないかもと思うとなんかもったいないというか、記憶消して観たいな~~。
しかし「推し」目的で観に行ったはずなのにいまは「舞台」を楽しみたいと思っているので、そう思わされたことについてここまで書いていて気がついたので「恐ろしい舞台だぜ……」と思う。
一周回って推しのまばたきだけに注目してみることもできるけど。

己の中に湧いたこの疑問に答えもオチもないけどとりあえずB11号が素晴らしく、その素晴しさと例年との違いに急に「はっ!!!!!」と気づいた。
どうせ私は来年も「例年と違ってこうだった」というような楽しみ方をするんだろうとは思う。

閑話休題

・11号続き
私が好きな7号とのシーン、東京B7号は大阪A7号でやはりこの7号に対しては「ガキ」扱いをするんだな~と思った。
東京B11号は「私たちには重い責任がある~」のシーンで泣かんばかりの勢いで話していて熱かった。

 

・10号
東京B10号さん、4号をされているのを何度も見たけど、個人的には10号、好きだな……。茶々の入れ方というか口の挟み方? がよかった。
A10号もそうだけど台本にないちょっとした一言みたいなのを本筋の邪魔にならない程度に言うのがうまい気がする。A10号、鍵あける音がしたのに守衛さんがなかなか来ないシーンで「となりと間違えたのかな」みたいなことをパッと言ってて臨機応変だ……と思った。

最後に退出するとき、東京Aで10号と5号はこうヒラッと格好いい上着の羽織り方を二人同時にして目が合う、という演出で「映えるな……」と使い方あってない気がするけど思った。よいヒラみ。

・東京A6号
昨日も書いたけど、書き忘れを思い出した。15日はしていなかったけど14日は飴をもらった後、たぶん舌で頬を丸く膨らませていて芸が細かいな~!と観ていて楽しかった。
エアコン見た後も「手が汚れている演技」をハンカチ借りるまでずっとしていてそれがなんかよくて注目してしまった。

 

・東京B9号
初めて見る方で、扇子でトントンしてる7号から自らの手で扇子を奪って止めさせるシーンが好きだ。
私はたぶん強い人間が好きなんだなあ。
他の人がちょっとなんかひっかかることを言ったときに、口を挟まないけれど立てた人差し指を激しく動かす、みたいなことを何度かやっていらっしゃったのを見た。かなりそれをする頻度が多かったのでご本人の癖ではなくそういう演出というかキャラ設定だったのではと思った。

・東京B2号
大阪A2号と同じ方で昨年も見たけどBのときちょっと強気で扉役頼まれた東京B4号に「なんで水なんか飲んでんの!」みたいなこと言ってコップ奪って捨てるシーンが意外性あって好きだ。


・東京B4号
昨年、また大阪Aのときより静かだったように思う。
大阪のときは10号に「黙れ」って言うシーンで音高く机を叩いていたけど東京ではしずかに言っていた。

あと大阪Aのとき12号に「あなたはどう思う?」って聞くシーン、「わからない」と返事した12号に「わかんないわかんないって何しに来たんだあんたは」みたいことを言う日があって「あっ……!(最高)」って思った。

 

・東京B1号
「ガキ」と言われたときの怒り方に注目してたけどこの1号の怒り方も「理解できる」と思った。怒っているのをこらえてわざと笑ったように言っていた「失礼な人だなあ」という一言が印象的だった。
3号が出て行った息子の話をしているときに話の本筋がそれていることにいらついたようにとんとん机をたたいていたり、推しの1号がしないような「いらついているのをそれとなく表現する」というのがたまにあってこの1号の解釈も好きだ。
そういえば東京公演、見た限りでは「ラグビー部にいるいい選手」が自チームではなく相手チームになってたな。


・推し
東京B9号の人差し指を動かすくせは演出なのかなと思いながら、それを考えると推しはこの舞台でめちゃくちゃ舌で唇をなめる回数が多くてくせなのか2時間でっぱなしだから唇が乾燥するのかと思っていたけどそういう設定なのかな。他の舞台に出た時に比べて話しはじめる前に唇をなめることが多いように思う。

上着を脱ぐタイミングが14日は7号と9号の話を噛みしめるように聞いた後脱いでたけど15日は5号のナイフの使い方の話の後くらいにはもう脱いでいたように思う。このあたりの「日によって微妙に違う」って毎日話し合って決めているのかアドリブ的な感じで演じている人に任されているのか気になる。

10号が「スラムの連中は~」と話しはじめてみんなが無視するシーンで日によっては推しが10号につかみかかる日があったのだけどよかった。

 

楽日、ガキと言われて景気よくキレていた。
「ガキとはなんですか」と言うのがいつもより早くてそのあとの台詞を言う時も唇が震えて怒りと悔しさみたいなものがにじみ出ていた。椅子にも乗って耳まで赤くして怒る推し。

昨年の同舞台の感想から引用すると

「推しの1号の怒り方、というか私が「推しのキレ芸」と勝手に呼んでいる他の舞台でもよく見る「急にキレる推し」というのがあって、それは怒りが1から10まであるとすると2くらいから一気に8~9まで飛んでいくような怒り方で私はそこにやや違和感を感じることがある。落差が激しくて急にキレたように見えるので「推しのキレ芸」と呼んでいる。」

私はいまいちこの「推しのキレ芸」が理解できていなくて見ると「?」になってしまうのだけれど「そういう芸風なのだ」と思うことで納得しようとしている。
私は1号に対してそういうキレ方をする人間ではないと解釈をしているけれど、推しは「推しのキレ芸」があるので推しの1号はそういう怒り方をする。もしくはそういう指示があるのでそういう怒り方をする、というあたりでなんとか納得しようとしている。しかし書いていて思ったけれどこれは私が解釈固定派の過激オタクなだけでは……??

でも今年、知っている「推しのキレ芸」ではあったけれど泣くほど怒る推しを見て「つまり赤子が癇癪を起したみたいなもんか」と新しい解釈もできたのでおもしろかった。ガキだーーーー!!!


カテコで前を向けないほど泣いていた推し。
もらい泣きするタイプでもなくそもそも私は全然泣かない人間なので演技以外のところで推しに泣かれると「な、泣いてる……」とかしか言えなくなる。反応が10号のそれに近い。昨年の楽日には泣いていなかったと思うけど、今年はなにが琴線に引っ掛かったのだろうか。
私の推しの推し方は「わからないので理由を知りたい」という興味からくる部分もあるように思う。

私は推しを推すことに重い責任も軽い責任もないけどわからないのでいつも考えている。推しはいったいどういう人間なのだろうか。
まあもちろん「いつも」と言っても四六時中というわけではなく絶えることなく定期的にという意味です(正確に言う)。

でも4号と8号がけっこう早口で言い合うシーンで、「発言している方」を見るせいで視線が忙しなく動いて、右見てまばたきしながら視線を動かし左を見る、また右見る、みたいときが最高に好きなのでそれまでいろいろ考えていたのを投げ出して「最高~~~~! 300点!!!!!」みたいな感想しか言えなくなった。
推しがまばたきをすると「世界平和!」になってしまう。
昔、3の倍数のときに馬鹿になるというネタをやる芸人がいたと思うが私にとっての推しのまばたきはそれなのかもしれない。
つまり推しの1号にとっての「ガキ」もそれみたいなものなのでは……?
「ガキ」に反応する癇の虫でも飼っているのかもしれない。

 

・そういえば調べたところ12人の怒れる男はもとは1954年のテレビドラマが最初らしい。
毎年ぼんやり思っていたけれど、「老人が嘘ついた」のは「なぜそんな嘘を?」となるのに「女性が眼鏡を外してきた」にはみんなすんなりと「若く見せるため」という理由で納得するのを見ると、私は若干のひっかかりを覚える。
これもうまくは言えないが、今年は「お年寄りはコンタクトしないんじゃないかな」になっていたけどもしこの目撃者の女性が男性だったら、全員一致で終わることは今も昔もなかったのではないかと思う。あの一連の流れに薄い膜みたいな差別……ではないけど「一定の年齢以上の女性に向けた嘲笑」みたいなものが60年経っても色褪せず残っている気がするので「いいねえ」と思ってしまう。正確に言うとよくはないんだろうけど、この思い込みとか差別とかをテーマにしているこの舞台で、でも変えると話が成立しないので今後もそこは絶対に変わらないのだろうなと思うと半笑いしながら「いいねえ」と言いたくなる。

60年前にこの話を考えた人も、きっとそんなことはなにも考えていないんだろうな、と思うのでいいですね~~~。

 

とりあえず今年も熱い暑い夏だった。
来年もやってほしいしもしやるなら推しがいなくても観に行くけれど、もし推しが出るならそろそろ1号以外も見たいところである。

 

熱い舞台と世界平和2021夏

※東京大阪A1号のオタクが書いた主観と偏見と私情による感想。舞台についてそう詳しくはない俳優のオタクが書いた個人の感想です。
推しとはA1号のことであり私は推しのまばたきがバタフライエフェクトみたいに巡り巡ってどっかの国の紛争を止めていると本気で思っているので(前記事参照)急に「推しがまばたきをしたので世界平和」とか言い出しますがご理解ください。



今年も!
12人の怒れる男を観てきた!
っていうか明日も観る。
推しのオタクなので三年目になるわけだがキャストや配役が変わることにより毎年なんらかの化学反応のようなマリアージュのようななんかそういうものを目の当たりにしている。

忘れないうちに書いておくけれど今年もランブロがなくてとても助かりました!!!!!
本当にありがとうございます!!!!!!!!!!!!
あと特典大判ブロマイドに厚紙の補強が入ってとてもありがたかったです!!!!!

感謝の意をこめて推しが出ない公演も買ったので明日はBチームも観る。ランダム商品がないとその分チケット代に回せるので本当にありがとうございます!!!!!!!!!!!!



去年も雨が降る日に観劇したけれど今年は大阪東京ともに雨の日があった。
大阪公演では帰る頃にやんでいたけれど東京公演では帰りも降っていた。
いきなりラストの感想を書くけど、ラストで3号だけになって他のみんなが3号を見つめるシーンで雨の音が聞こえてくるのが好きなので、劇場出たときに外にも雨が降っているとそのシーンを思い出して味わい深く感じる。誰も話さない静かな劇場で、雨の音が聞こえてくる。結末を知っているのに何度もそのシーンで息を止める。
もちろん錯覚だけれど舞台と現実が地続きになっているような、なんかそんな余韻が残る。


行き帰りに濡れるので晴れている方が助かるけども、この舞台に関しては雨も悪くないと思う。
大阪会場、駅からちょっと距離あって汗×湿気×雨で顔面が大惨事になったけど。


思い付いた順に感想。
・大阪東京A8号
好きですわ~~~。年を重ねるごとにどんどん好きになる。2019年はひたすらに「真面目!」な感じがしたけれど2020年はそれにくわえて熱かった。2020年の「見てくれよ」「遊びじゃないんだよ」って言っているシーンがとても好きだった。2021年はそのシーンは台本どおり(見てください)だったけど全体的に例年に比べていやらしさが増していた気がする。
大阪公演で7号に「そんなに野球の試合がきになるの?」とか「~なの」みたいな話し方をしていたのが印象的だった。2019おやつ公演で7号をやってらっしゃったときに「8号という役のせいで真面目なイメージを持ってたけどヤな役も合うなあ」と思っていたけど8号というキャラを壊さない、でも絶妙にちょっといやらしさ感じが出ていて最高だった。

・3号
い、嫌な人だ…………と、思った。
私はこの舞台だと「マジでおるよなこういう人」かつ「嫌なキャラ」に対して「最高」と言うことが多いけど今年の3号、そういう点で最高だった。
終盤「~の代表取締役やぞ」みたいなことを言うシーン、最高。マジでこういうことを言ってくる人はいるし「だからなんぼのもんじゃい」と正直思うのでそう言ってしまう人たちの気持ちは全然わからないけれど「こういう人間がいる」というのは身を持ってよく知っているので「最高」と思った。
関西弁で本当に「べらべらとようしゃべる」みたいな話し方だけど早口でも聞き取りやすいし聞き入ってしまう。あと6号にすごまれたシーンだったか、たしか大阪公演だけど左目だけ細めるような表情をされたときの目に寄ったしわがよかった。意識されているわけではないのかもしれないけどそのときの表情がとても好きだと思った。
下手の席が多かったので3号が5号に謝ったり4号に言い訳めいたことを話したり、ラストで泣き崩れたりするシーンがよく見えたけどこの3号は勢いで言ってしまってそしてそれを後悔するタイプのように感じた。
過去みた3号の中で一番「泣き崩れ」ていた。

そういえば2019、2020では7号が口笛を吹いていたけど今年はラスト間際に3号が吹いているだけだったな。


・4号
推しも過去にやったけど、毎年思う。
「急にキレるやん」
大阪4号はけっこう頻繁に声を荒げていた。
6号と8号が「もし真犯人だったら~」って話をしているときに後ろで推しと机を指して何か話しているけど「ナイフ刺しちゃったけど、っべーかな」みたいな話しでもしているのか最終的に推しがなにか押しつけられていたように見えたのでそこの会話を教えてほしい。
東京ではそのシーンも4号は席に座っていた。東京A4号、過去観た中で一番淡々としていて偏見にまみれた感想を言うと「そうだよなこういうタイプの人は終始こんな感じで話すよな」と思った。
この手の人ってそう簡単に声を荒げないイメージがあり、そのせいで私は毎年「急にキレるやん」と思う。偏見です。
でもそのそう簡単に大きな声を出さない東京A4号が10号に「黙れ」と叫ぶのでうまく言えないがこの4号の誠実さみたいなものが見えて好きだわ~~と思った。

・11号
11号、「外国人」の役だけど演じているのは日本人なので難しいのだろうと思う。2019年にはじめて観たとき途中まで11号が外国人と気がつけなかったのでやりすぎるとわざとらしいし、やらないと気づかれないし難しいだろうな~~と、思うと同時に演じた方の「外国人に対するイメージに近い偏見」が見られるのでおもしろいと思う。
大阪東京A11号は「助詞が抜ける」タイプの話し方だった。この11号がどこの国の人か知らないけれど英語圏の人は「I am」「This is」みたいな文章になれているはずなので「は」「が」が抜けるのはやや不自然ではないだろうかと思ったけれどこれも私の偏見です。

11号と言えば7号との掛け合いがも~~めっちゃ好きなんですけれど今年もよかった。
大阪公演のとき11号けっこう台詞変えててどれもよかった。「俺のことガキ扱いしやがって」とその前に言っていた7号に対して「子供ですか?」って煽り文句、好きです。

・東京A2号
あ~~~ここであのコップ出してくる?!って興奮してしまった。

・東京A6号
2019年にはじめて観た6号がよくてそのイメージがついてるけど今年の6号はまた違うタイプでよかった。2020東京B6号を思い出した。
2019の6号と違って「力」で押してくることはあんまりないけどこのタイプも好きだな~~、7号が扇子をトントンしてるのを止めるシーンが特に好き。あと、エアコン直そうとするシーン、過去一で「直そう」としてて「見える……蓋を外し、中のフィルターを外し、なんか配線引っ張って……あ、諦めて戻した……見える!見えるぞ!!!」と、うっかりムスカになってしまった。見えたもん!クーラーの蓋、開けてたもん!(トトロいたもん)

・急に思い出したけどスマホとかコンタクトとか「2021年仕様」になっている台詞がいっぱいあった。でも3号が過去に観た映画はどれも一昔前の名作映画、というラインナップ

・12号
今年はアドリブが大人しいな……。
2020年のパワーワード「私イタコなのね」がいまだに忘れられないけれどでもアドリブシーン長くなりすぎて公演伸びることもあったのでおとなしめにしたのだろうか?
そんな中でも大阪A12号、絶妙に笑わせてきてマスクの下で「ブブッ」ってなってしまった。パンの日のくだりと、「誰が投げるの?」「ハイジ」は笑いを堪えるのに必死だったし、推しも被弾して笑っていた。
ラジオの回も好きだった。過去にあれ「ゲストです!」って言って守衛を呼んで怒られてた12号がいたな……
東京A12号は「なんかうまく言えないが好きだな」と思ったので明日も観て理由を明言化したい。

・10号
大阪もキャスト変更(代役?)で東京Aの方。
冷静に考えると標準語でも関西弁でも同じ役ができるのむちゃくちゃにすごくないか……?標準語のときにうっかり関西弁が出てしまった、というのを今のところ見ていない気がする。
今まで「ヤな人~~(最高)」と思って見ていたけど急に怒って泣きはじめた1号に対して「なんで泣いてんの?」って言うシーン、「いやこれ私もこの立場だったら同じこと思うわ」と、3年目にして理解した。

・推し
出てくれるだけで万々歳だけど今年も1号か~~とは思った。でも上に書いた10号とのシーンで3年目にしてようやく「推しの1号」がわかってきた気がする。
4号と同じように私は1号に対して「急にキレるやん」と思う。ガキと言われたシーン。
過去見た中で一番理解できた1号は2020東京B1号で怒った後に「すみませんとり乱しました」みたいなことを言っていて、そのあたりの「怒りの鎮め方」が見ていて納得できたのだと思う。
推しの1号は全っ然わからん。
「えっそんな急に怒ります……?」というキレ方をする。推しが怒ったときとかに唇を突き出す話し方は横から見ると口の形が完全に「Σ」なので「おもしれーやつ」と思って見ている(推しに対してすぐに跡部になりがちなオタク)けど、そこでそんな急にキレるのが本当にわからなかった。
で、今年大阪初日だったかと思うけど推し、本当に泣いているように見えてそれを見て納得をした。
たぶんこれは「怒りはすれどそれをうまく言葉にできなくて大きな声を出すか泣くかしかできない」のではないだろうか。大阪公演直前「むかつきすぎてどうすればいいのかわからなくて涙が出る」みたいなツイートを見た。私はそのタイプではないので「ほ~」と思っただけだったけど今年推しを見て「これか!」と急に理解した。そして私が推しの1号がわからないのは自分がそのタイプではなくまたまわりにそういうタイプの人間もいなかったからだと気がつく。
そしてたぶん今後そういう人が現れたら10号と同じ反応をすると思う。

全然うまく言えていないけれど推しの1号に対して「わからない」ではなく「知らないということがわかった」。
私の解釈が間違っている可能性はおおいにあるけど、「怒りをうまく言葉にできなくて大きな声を出したり泣いたりする」。が、ガキだ…………。

そして今年は10号にキレるシーンでまばたき増えるバージョン(全然まばたきしないでガン見のときもあった)だったのでやった~~世界平和!!
そういえばこのあいだ地上波に推しのまばたきが流れたので私は配信サイトで見たけど「SEKAI NO HEIWA」をたしかに感じた。私にもっと財力があれば推しのまばたきが地上波で流れるたびに口座から自動でどっかに募金されるようにしていたところである(推しのまばたき→叔父→募金→世界平和!!!!!)

まばたきと言えばいつも7号と11号のシーンが好きで推しがジャケット脱ぐ瞬間を見逃しがちなのだけど東京公演では二人の意見を聞いて自分の中で噛み締めるようにしばらく目を瞑っていたのが印象的だった。
推しは「ガッ!」と目を見開いてなかなかまばたきをしない、というシーンがよくあるけど目を瞑って考えているというのは珍しい気がする。

あと、2020年は神経質なまでに立ったり座ったりするたびにジャケットのボタン留めてたけど今年はわりとあけっぱなしでふと留めたときけっこうきつそうだったから今年もクラファン
あるかな~~~~?と、思った。もう発表されてたっけ?あれでも差し入れ機能に衣装代があったようななかったような。
でもきつそうなジャケット着てるとそのせいでガタイがよく見えて「ラグビー部の顧問」という感じがする。これもまた偏見。

ラグビー部の顧問してた~ってシーンも大阪公演、思い出し泣き?してる日があって「???」ってなった。「興奮しやすいたち」の日だったのだろうか。

微妙に台詞変えてきたり演じ方変えてきたりで3年やってるけどまだ推しの1号引き出しがあるのか~~と、見ていてとても楽しい。推し、ここ数年しばらく見てるけどずっとおもしろくて最高。できれば他の役も見たいしわからないこともあるけども。
東京公演で「自分じゃ気づかない人ばっか」って12号に対して言うシーン、微妙に台詞変えててこっちの言い方も好きだ~~。


書ききれなかった方もいるけれど明日も観劇なのでこのへんで。
観たことない方は配信が19日まで観られるのでぜひ。

さて明日も熱い舞台と世界平和を楽しみにしてます。

世界を平和にする程度の能力

 4月に観たハイステの推しが最高という話と推しの効能とバタフライエフェクトの話。
 このブログでは何度も言っていますが私の推しはまばたきが「最高」で、私は推しのまばたきは蝶のはばたきが竜巻を起こすように巡り巡ってどこかで紛争を止めていると思っています。そのつもりで読んでください。

 

 こんにちは叔父です。同担(思念体)の皆々様はお元気でしょうか?
 ハイステ東京の最前・良席が死んだから元気じゃないのだろうか。かく言う私もなので死んだチケットを生贄に今後の良席を召喚したいところである。
 推しがはじめて出た舞台の、私が推しにはまったきっかけでもある作品のシリーズの最後に今年も推しは呼ばれ(今回も呼ばれた理由はやっぱりわからないけど、推しはやはりあの作品の「運営の推し」というやつなのではと今作観て思った)、大阪兵庫は観られたけど残り持っていた東京は全部無くなるわ配信も無くなるわで「お、おお……」としか言えない非常に微妙な感じで幕を閉じてしまった。
 この一年でありとあらゆる、本当にありとあらゆるチケットたちが死んでしまったので感覚が麻痺していた私よりおそらく推し本人の方がショックだったのではないだろうか。関西方面の刀ミュ本公演チケットはもはや呪われてんのか????? という感じである。あと今年は初めて「遠征先で中止」が起こってしまって私は「笑うしかねえな笑うしかねえよ」ととっさに出たのが桃城武構文(武構文としては他に剛田武構文「俺のものは俺のもの○○のものも俺のもの」や山本武構文「なのなー」がある)だったのだけどそんなことある?
 ハイステ東京・配信が無くなってもそこまで落ち込まなかったのは私がすでに大阪兵庫でいろんな席から推しを観たのである程度の満足はしていた……いや、満足はしていない。満足したら上に行けないって宍戸さんも言ってたしな(推しはテニプリとは関係ない)。ただ現地で一回も観られなかった昨年に比べたらだいぶマシだった。

 いや~~しかし2年ぶりに生で観る木葉役の推しが最高だった。あと久しぶりに双眼鏡を使って推しを見た気がする。2.5じゃない推しの舞台は最速先行で申し込めばまあまあ前方がとれるので双眼鏡を使うには微妙な席が多くてたぶん久しぶりに推しを双眼鏡使ってみた。双眼鏡を使うと、まばたきがよく見える。あとなんだ、あのメイクがいいのかな。舞台メイクに詳しくないけど実際のメイクだったらそこまではしないかなというような目の上に二重みたいな線引くあのメイクはなんていうんだろう。おとぎ裁判のアイメイクもバチバチに濃くて好きなのだけどただあのメイクはまばたきが非常に見にくい。いや、双眼鏡を使ってないから見にくいだけかもしれないけど。あとはおとぎ裁判のときはわりかし推しはいつも半笑いで目を細めている所為もあるかもしれない。
 とりあえず今回の木葉はメイクのおかげが双眼鏡のおかげがはたまたライトのあたり方がよかったのかわからんけど「最高」だった。
 私は推しのことを「私は好きだ。しかしその界隈で飛び抜けて一番かと言われるとそうではない気もする」という意味で推しをほめる際に「一等星」を使うのだがハイステは毎公演観劇後は「推ししか勝たん」のゾーンに入っていた。狂った人と思われたくないしこのご時世なので絶対にしないが終演後「見た? あれ俺の推し!!!!」「推しが一番だったよな!????」「いや~~~すみませんね推しが最高で」と知らん人の肩を揺さぶる勢いだった。
 基本的にはみんなみんな自分の推しが一番で最高だよな~~~と思っているんですがハイステ公演期間は「推しが最高ですまない」状態だった。他担を煽るな。


 しかし推しは最高だったのだがこの公演期間、肌がむちゃ荒れた。荒れに荒れた。興奮により普段よりも呼気がマスク内にたまったことが原因ではないかと思われる。あとはまあ寝不足です。前回のブログ(推しの染髪と2020年のオタ活と影送りについて - East gate,Open the sea.)で「今の肌をマンガでたとえると北斗の拳の治安」と書いてさすがに盛ったかなと思ったけどこの観劇期間中に「ラオウか??」みたいな感じのにきびがあごにできてとうとう皮膚科に行きました。
 なんかTwitterとかはてぶでは「推し、肌荒れに効く」みたいなことよく効くけど嘘やん。私の推し、全然効かんやん、と思いました。肌荒れにも効かんか~~~~。
 過去(コロナとか流行る前の話です)にもサイゼリアで安いワインを二人でボトル三本開けて帰宅後むちゃくちゃに吐いて床に転がってたときも壁に貼ってある推しのブロマイドは全然効かなかったし翌日の二日酔いにも全然効かなかった。そのブロマイドはテーブルに小指ぶつけたときにも見たけど一切効かなかった。変な寝方して足がしびれて起きたときも効かなかった。「しびれ京へのぼれ」というしびれを治すおまじないがあるけど推しがなんらかのおまじないにならないかことあるごとに推しのブロマイドを見て推しが効くか試しているが効いたことはない。体感としてMPは回復するがHPには影響しない。ブーストをかけることはできるが基礎体力をあげるわけではないなといろいろ試して思った。
 しかし推しはそのまばたきで世界を平和にしているので私に効かなくてもいいのである。

 MPは回復するというか麻痺させる効能はある。
 配信すら中止になった日の夜、推しが珍しく長文をインスタに投稿した。長文(過去投稿比)である。
 前提として、私は脳味噌が筋肉の元気なオタクなので「辛いことがあったならその辛いことを考えられる時間を減らせばいい」と言ってむちゃくちゃに残業するタイプである。仕事が好きなわけではないが疲れて帰宅すると後は寝るしかないので辛いことを思い出すまもなく入眠できる。しかも次の給料日、残業代がすごいことになっていいことばかりである。
「元気がないだって? それは懐が寂しいからさ!(意訳)」とはシェイクスピアのなんかの戯曲の台詞である。
 ただこれは「私にはこの方法が合った」というだけで「働いてむちゃくちゃ疲れているのに辛いことが頭をよぎって眠れないし明日も朝早くから仕事」とか「働いている間も辛いことが頭をかすめ涙が止まらない」とかあると思うので万人にすすめられる方法ではない。やってダメそうだったら真似しないでね。
 しかし「仕事をしている間は辛いことを考えなくて済む」とは言ってもずーっと仕事のことを考えているわけでもない。私は会社のデスクでパソコンに向かっているときは概ね仕事のことを考えているのだけどトイレにいくときだけその集中力が切れる。その所為でデスクのある部屋を出て、トイレに向かう道のりで「うわっ東京凱旋中止つらっ!!!!」みたいなのを急に思い出すことがあった。
 このまま行くとこの廊下を通るたびに辛くなるという最悪のパブロフの犬になっちまう……と思っていたけどそんなところで配信も中止になり、推しが長文を書いた。その次の日は仕事のことを考えていないときは「推しが長文を書いた……」という感情に埋められたので「辛い」とか考える隙間はわずかであった。
 あんまり会社でスマホで推し関連のことを見ないのだが(私は弊社に推しのオタクだと隠している故)、その日は席を立つたびに推しのインスタを眺め「長文だ……」と思っていた。ちなみに「長文」ということに感情のほとんどを持って行かれているので何度も読んでいるはずなのに未だに内容が記憶に残っていない。
 とりあえず推しの長文は凹んでいるはずのMP(メンタルポイント)を麻痺させる程度の効能があった。回復というわけではないけど「辛い」という感情よりも「推しが長文を書いた」という衝撃が強くて麻痺した話です。
 推しよ、今後出演する作品が中止とかなんとかなったらポメラニアンの子犬を抱いた写真を投稿してくれ。たぶん私は全部麻痺する(叔父は犬が好き)。


 推しが先週のラジオで「辛いときにこの曲を聴いた」、「誰かの心の支えになれたと思うと胸を張れる(要約)」というようなことを言っていた。私は推しに救われたことはない気がするけど(なんかかわいい写真を投稿されると「いや~~助かりますわ~~~」と思うときはあるけどなにが助かっているのかは知らん)、これも救われたに入るのだろうか。救われた話はパッと思い浮かばないけど推しのおかげで人生は変わった。大阪-東京間が短くなった。もちろん物理的な距離は変わっていないけど、以前は東京、むちゃくちゃ遠かったんだよ。今は最安値片道1500円だもんな。昨年はクーポンを使ってこの最安値をさらに下回った。推しがいなかったら間違いなくこんな夜行バスに乗るような人生ではなかった。


 ハイステの推しが最高だった話に戻るが、私は冒頭申し上げたとおり「推しのまばたきは巡り巡ってどこかの世界の紛争を止めている」と思っている。本気で思っている。紛争を止めるか、どっかの大砲に花を咲かせるか、とりあえずどこかで世界を平和にしていると思っている。が、異論は認める。これは個人の意見であり個人の信仰であり、「私はそう思っている」である。「世界を平和にしているのは私の推しである」という他担もいると思う(でも世界を平和にする人間なんか何人いても困らんので私の推しもあなたの推しもどっちも平和にしているということでいいとも思う)。
 なのでこれに対して「そうはならんやろ(ポプテピピック)」と言われても「さよか」と返事をする。
 でも、ハイステを観て、板の上の推しを見て、うまく言えないが証明をしたくなった。私の推しは最高である。も、すっご、あの、なに、すご、最高なんすわ(語彙力の限界)。世界のひとつやふたつ平和にするくらいやってのけてるんですわあの人は、と思った。
 推しを見ていないときの冷静なときの叔父は「なにを言うとんのや」とも思うが観劇直後はマジで毎公演そう思って「なんとかこれを証明しなくては」というよくわからん衝動に突き動かされていた(もちろんここのBGMはB’zの「衝動」)。
 そしてその衝動のまま、私は観劇した帰り道のコンビニでレットブルを千円で購入しお釣りをすべてレジの横にある募金箱に入れた。その程度しか思いつかないんかいとも思うけどその日できる限りの世界平和への貢献である。何の募金かも見ずにお釣りをぶちこみ翌日も同じことをした。
 たかが募金ではあるが、私は大変なケチなので募金は全然しない。募金したら犬を撫でさせてくれそうな募金に犬を撫でたいという下心で募金したことあるけどそれも10円とかである(犬は撫でた)。レッドブルのお釣り、700円ちょっとを連日募金箱に叩きつけてから帰宅していた。世界平和につながる端の端だけど、推しが最高でなかったら私はコンビニのレジ横にある募金なんて一生しない。推しのまばたきが最高で、そして最高の推しのまばたきを見たオタクが、そのまばたきが世界平和につながることを証明したくて、普段は絶対にしない募金をして、それは微々たる金額ではあるがどっかの誰かの役には立ったと思われる。
 なので、今後は推しのまばたきは世界を平和にする、と大手を振って言う。
「そうはならんやろ」に対して「なっとるやろがい」と言うからな!!
 うるせえ! 推しは世界を平和にしてんだよ!!!!
 異論は認めねえ!!!!


 と、今は思うが推しを見ない期間がのびると私は日和るので「そうはならんやろ」と言われてもまた「さよか」と言ってしまう気がする。推しよ、そうなる前に次の舞台を頼むぜ。
 8月のイベントは大変楽しみだけど、新しい役をやる推しを早く見たい。バッチバチの推しを見せてくれ。

 ちなみに「推しが長文を書いた」とは言ってもこの文章の1/10くらいのもんである。
 あと説明するまでもないと思うけど「~程度の能力」の元ネタは東方です。好きな東方アレンジは石鹸屋です。