East gate,Open the sea.

飽きるまで推す

12人のランブロと座席に怒れる男

 1人ですけど。
 12人の怒れる男を観劇しました。
 スーツの推しが満場一致で最高でしたが、それ以上に舞台がおもしろかった。元の映画が名作(未視聴)なんだとは思うんですが、席の関係で推しが見えないシーンが多々あってもまあいいかと思えるくらいには劇として面白かった。推しのスーツも格好良かった。

 推しが最高:感想=8:2くらいの文章です。
 いや、タイトル通り座席とランブロへの怒りもある……。

 推しが最高の話から。
 ビジュアル撮影の動画を事務所様がTwitterにあげていたけどこの時点で最高が確定。ブラックスーツでポーズ取る推し、最&高。絶対にランブロ、「勝ち」たい……と思ったよね(同担の皆さんどうでしたか)。

 初日は一般席から観劇していたけど、暑かったですね。半袖でも暑いのに況やかっちりスーツを着ているキャストさんをや……。
 グレーのスーツの推しはベストも着ていて、だんだんそれを脱いでいくけどどの格好も似合っていた。スーツちょっとサイズ大きかったですよね。お下がりかな?
 20代前半の推し、他担の人と話したときに「見えないですね~。あ、落ち着いている感じがするというか……」とフォロー入れられましたが個人的にもそう思う。やや老け顔。なのでスーツ+眼鏡+左薬指に指輪の推しを「こういう人おるよな」とははあ、と思いながら見てました。この人この間まで高校生役やってたんだよ(そういえばハイステ感想書いていない)。

 あと、この舞台の直前にyoutubeで公開された動画「ミサイルが翔んできた日」では完全に「少年」に見えた。事務所さんが何度もTwitterで「内容が重いので」と言っているけど推しがかわいいという衝撃波の方が強かったです。高校卒業した直後くらいの……「たく兄」って呼ばれているのもかわいかったですね~……お兄ちゃんの顔と親とその暴力から自力で逃げる力がない(最終的には逆らうけど)少年の顔が素敵に混ざっていましたね……。それでこのスーツ+眼鏡+指輪だもんなーーーー!! 推しは最高だし。あの動画の父役も推しはやれるのではないかと思った。推しを殴る推しが見られる。
 とりあえず4号役、似合っていた……でも笑うと年相応に見えるというなんか小説かマンガでありそうな設定(?)だな……。初日のダブカテだったかな? 役の顔でなく推しの顔でにこにこしながらぴょんぴょん出てきて「はいかわいい~~~!!」と思いました。推しの笑顔は百万ドル。僕の残業代を君に捧ぐ、と思いながら個ブロ追加したよね。

 なんか長台詞をいうシーンがあって、言い終わったあと「よくできました」と思ってしまった。どっかの公演でちょっと噛んでたけど。噛んだときそれまで目ん玉かっ開いてたのにまばたきしてしまってかわいかった。そういえば推し、今回まばたきが少なかった気がする。
 
 ここで突然私が推しを好きになったきっかけの話をするのですが、ずばりまばたきなんです。ハイステ進化の夏、舞台観にいって「かわいいな~~」と軽率にブロマイドを買っていたのですが、沼にはまったのはその後のDVDのバクステ映像でした。バクステも本編も今見ると映るシーンすべてかわいい、推せる、と思うしまあすべて推せたのでこうなったのですが、特に好きなシーンがあります。木葉の格好をして小見さん役の方に「こいつシャイなんで」みたいなこと言われるところ。バクステ57分31秒くらいからです。名前を呼ばれて一度まばたきをして、そしてカメラの方を向くまでに、まばたきを二回します。
 ここです。
 スローで何度も見た。私は推しがこの時したまばたきがバタフライエフェクトみたいにどこかの紛争をとめたと思っています(これを身内に何度も話して「大丈夫?」と言われますが大丈夫です)。ちょっとテンパるとまばたきが増える傾向にある気がする推し。っていうかずっと二次元のおたくだったので「自力でまばたきする推し」がすごい……あの……うまく言えないんですがすごくないですか?? (当たり前体操) 「推しには一生まばたきしてほしい」と思っていますがそれを私が願わなくても推しは一生まばたきするんですよ。すごいな。世界に乾杯。
 そんなわけで推しのまばたきに注目しがちなんですが、今回はそのまばたきが意識的に少なかった気がする。元の目がそんな大きい方ではないと思うんですが(数多いる若俳の中では目は小さい方だと思う)、その目を「かっ」ってさせて台詞を言っているシーンが多かったように思う。でも月曜日に観た映画が思い出せないシーンではまばたきが増えていたのでやっぱりそこも含めて演技なのか?! もしかしたらこの程度のことはふつうなのかもしれないけどすごいなと思いました。推しのまばたきを見逃したくなくて私も目をかっ開いて観てましたがこっちの目が乾いて痛くなる程度には推しはまばたきをしていなかった。
 推しのこれは役がはいったらこうなるのかな……。意識的に少ないと書いたけど役を演じているときはそうなってしまう推しもいいと思う。推し、すごいな。

 まばたき以外だと、これはRY席に入ったときに見たけど、8号さんに肩に手をおかれたときむちゃくちゃいやそうな顔をしていてよかった。いやそうな顔で手のおかれた自分の肩を見る→8号さんの顔を見上げる→手が肩から離れた後スーツを直す、という流れ。これ一般席からだと見えない表情だからRY席というシステムありがたや。
 あと12号さんの日替わりのシーンで、あれいつだったかな。18日? 午後の紅茶を午後に飲んだら無罪って言ってたのは18日のソワレだったと思うけどそのとき他キャストさんも結構素で笑ってしまっていたけど推しは「はあ?」と言い出そうな「くっだらない」というような顔をしていてそのときの、顔は下を向いているけど上目遣い、の表情が最高だった。人の感想見てたら私が見てない公演のときに笑っちゃってたみたいだけど、私が見たときは「役」になりきっている推しだった。顔がきれいなので、冷たい表情もよく似合いますな。

 そういえば推し、左頬にニキビできてなかったですか?
 推しの肌きれいすぎて双眼鏡越しに見ても毛穴が確認できなくて「この顔のニキビになりたいな」と思ったことが多々あるので初日に見たとき「私か?!!」と思ってしまったよね(気が狂っている)。
「僕はきみのニキビになりたい」 2019夏ロードショー。

 推しのスーツ、サイズ合ってなくない? というのを上の方で書いたけど、スーツの上着を脱いで立ち上がったときにスラックスの後ろがベルトで締めているけどこう、皺の寄り方が「結構ウエストが大きいスラックスをベルトで締めている」ときの皺で個人的によかったです。10号さんに「黙れ」っていって立ち上がるとき、RY席の顔が見えない推しの後ろあたりにいたのですがそのときのこの尻のラインがそんな感じで、サイズがあったスーツを用意しろと言えばそうなんだけどなんか、「いいじゃん……」って鼻の下をこすっていました。お下がりかな? 
「あんた汗かかないの?」って言われて「かきません」って言ってたけど朝日のような~で「雨に降られたのかな?」というほど汗をかいていた推しを見ていたので初日は笑ってしまったけど、本当に推し、汗かいてなくない……? 小劇場で双眼鏡を使うのがはばかられたけどRY席で見てもかいているようには見えなかった。そんなに激しく動き回ることはないけどそれでもふつうに座っていても序盤は暑いので「汗までコントロールできるんか??」とガン見してました。顔にでていないだけ? 

 そういえば推しがこんな感じで足を組んで椅子に座るのを初めて見たような気がするけど足が長かったですね。推しは左右どちらの足を上にしても組むことができて、腕を組むときは右腕が下にくるタイプでした。新しい発見。推し、出演作品が少ないけど少ないからこそ新しい作品に出る度に見たことない一面を見せてくれるので推していてとても楽しい。

 推しのことは全部書いた? 
 なんかまだかわいいと言い足りないけど読み返したらそれしか書いてなかった。


 舞台の感想。
 最高に面白かった。脚本? 原作がいいのかな? でもキャストさんも役に合っていた気がする。
 基本的に私は推しを見に舞台に行っているのですが、席の関係で推しが見えないシーンがあっても楽しめた。初日は推しを見るのを忘れるシーンもあった。
 舞台の感想、全部書くと長くなるので個人的に一番好きなシーン。

 11号が無罪に主張を変えた7号に詰め寄るシーン。このときの、11号の熱量というか、「怒り」ですね、それも真に迫っていて観ていて圧倒されたんですが、私が好きなのはそのときの7号の返し。
「疑問があるから、有罪に」
 これRY席の特典でもらった台本には「…(絞り出す様に)疑問があるから…。有罪に…。」なんですけど7号さんこんな感じではなかったですよね。
「疑問があるからァ!! 有罪にィ!!!!!(逆ギレ気味)」に見えました、私には。
 そこがどう好きなのかという説明がうまくできる気がしないんですが(でも書く)、それまで「絶対に有罪」「あいつの母親が生きていてもあいつを信じない」というようなことを言っていた7号が、無罪に転ぶ。ちょっと疑問なのは11号が言うとおり、はじめ有罪にいれたのが「野球を見に行きたいから早く終わらせるため」で無罪にしたのが「野球が雨で中止になったと思ったから」だったとして、これは7号が「野球がなくなったと思ったので話し合いが長くなってもいいと思った」ということなのかどうなんだ。
 7号の「疑問があるから、有罪に」が、脚本では「絞り出すように」なのは「己の意見を変えさせられたことを自分で言わないといけない」からなのかなと思った。
 割とこのお話ってみんなはじめは有罪だけど、一部を除いて「疑問が生じた」と思ったら抵抗なく意見を変えるじゃないですか。でも、現実で人間は一度持った意見を変える時ってちょっと躊躇しません? それが議論の場で、相手のいうことが理にかなっている、一理あると認めなくてはいけないということになったらなかなか意見って変えにくい気がする。ちょっと悔しいし、己の間違いを認めないといけないから。だから7号は「話し合いに飽きた」という建前を言ったのかもしれない。
 でも、11号はこの建前を許してくれない。あなたが意見を変えた理由を言えと言う。7号は、認めるしかなくなって、追いつめられて逆ギレしながらそれを言ったのかなと、思いました。そう考えるとたしかにあのシーンの台詞は逆ギレ気味だったように見えたけど「絞り出すように」でもある。
 あの台詞を言った後、どこか呆然としたような顔をしている7号が好きです。大声で言った後に、力が抜けたように少しの間立ち尽くしているような7号、よかったな~~~。人間味がある。
 深読みがすぎるし、7号のキャラ的に本当に話し合いに飽きたのかもとも思ったけど、11号の言っていることと合わせるとこの解釈でいいのかな。

 役としても嫌みな役だけど好きなのは7号かもしれない。仮に推しがこの役をやっても(推しが嫌みな役だ!! やった~~~!! とはなると思う。推しがこの役をやったとしたらむちゃくちゃ唇つきだして台詞をいうのが目に浮かぶ)、この方のような演技はできないと思ったし、私はこの方の7号の演技が好きだな~~と思った。劇団的にも関西の方なのかな? 関西弁うまいな。


 他にも好きなシーンはあるけど割愛。

 ランブロと座席に怒れる話。
 まあ今更座席さらしても大丈夫だろうと思うのでいうけどとある日の公演でA14を持っていました。A列14です。やった、最前だ! と思った私が見たもの、それは、「なぜか2列目、B16(だったか15だったか)のとなりに置かれたA14の椅子」!!!!!
 は……??
 椅子を勝手に動かさなかった理性をほめてその公演は終わった。しかも一番端の席なので、むちゃくちゃ見切れる。下手側、水が置いてあるところはなにも見えない。推しがあそこの椅子で新聞を読むところは見えなかったで~~~~す!!! しかもA13は空席だった。いや、そこに座らせてくれ、と思った。
 東京公演のA列はこれだけだったので、本当にどんまい。もうちょっとA列つめたら14の椅子も一番前に置けたよね? それともスタッフがうっかり動かして戻し忘れたの? A列もB列もそんな変わらないだろうけど、いや変わるね下手側かなり見切れてたもんね、期待したA列が実質B列で怒れる男になっていた。

 ランブロに関しては絶対に12人以上がすでに怒れる男になっていると思う。
 「勝ち」たいと思った結果見事に全部揃いました。何枚買ったか聞かないでください。Twitter軽く見たけどほとんど推しが求められてて人気過ぎでうれしいけど……うれしいけど……。いや、推しが人気っていうかほかキャストのファンの人はブロマイドは欲していなくてその人の演技をみたいというファンが多かったかもしれない。
 半分以上が若手俳優とかならまあわかるけどこの公演でランブロはやめて、というのが私の意見です。
 2.5じゃない舞台のランダム商品はやべえ、というのはおとぎ裁判で知ったけどこころがわりと楽だったのでいけるかと思ったけど今回は無事爆死でした。唸れ残業代(砂のように消える残業代)。
 でも昨年もこの公演ではあったらしいので、昨年けっこう売れたのかな。今日びほとんどの(私の視界に入ってくるような)舞台グッズでランダム商品があるもんな。
 いやでも、推しが全然「譲」で出てなくて発狂しそうでしたね。
 わかる人にはわかるたとえで言うと、刀ステランブロで山姥切国広を集めるより大変だった(慈伝、おもしろかったですね!)
 今回のランブロの売り上げがよかったのであれば、それはきっと推しの人気(人気というか、推しを推している層は私を含めてランブロがほしい人がたくさんいる)もあると思う……。キャスト選びにはこだわっている、というようなこのを主宰様がおっしゃっているのを何回も見たけど、「そういう理由」で来年も呼ばれるとかにならないことを祈る。
 でも昨今のこの界隈は難しいんですかね。でもランダム商品を出さないと収益が出ないというのはどこか舞台業界の敗北という感じがする。劇としてむちゃくちゃ面白かったけどやっぱり客席は若い女性が多かった。私だって推しがでていなかったら見に来なかっただろうし。
 しかしそれなら個人ブロマイドをいっぱい買わせてくれ……積むから……。

 しかも大阪公演では違う役をやる推しはまた新しいランブロが追加される。東京大阪同じ役の方はランブロは変更されないので、さらに交換が難しくなることが予想される。
 がんばろうね……。


 終わろうかと思ったけど最後にもうひとつ。
 私は同担拒否ではないですが、別に仲がいい同担もいない(純粋に友達が少ない奴では?)。
 で、RY席に入ったとき、立って観ていた私の1メートル横くらいずれたところに推しが来た。雨が降り始めたときだったかな? 窓の外を見ている、という設定なのでこちら側を見ていた。移動せずに斜めから推しの顔を見ていたんですが、その推しの正面にいた女の子が推しを見上げているときの顔が、もうなんか「あ、この子は同担だ」とわかるような「推しのこと好きなんだな」とわかるような顔で推しを見上げていて、いや~~~~~~~~~~~~なんかむっちゃよかった。まぶしいものを見るときの瞳で、推しを見ているその女の子の表情がとてもまぶしく見えた。
 誰かが誰かをこんなに「熱い視線」というか「好きなんだなとわかる視線」で見つめているのを目撃することってそうないよな、と思った。ふつうに舞台見ている時って横の人の顔とか見ないし見えないし。
 このときの感情がうまく言葉にできない。エモい、というのが近いような気がするけど正解ではないな。
 なんかいいなと思った、ので次にRY席で観るのがとても楽しみです。私が入ったときはそんなにベストポジション争いはなかったけど、どうなんだろう。大阪整理番号100とかあるって聞いたけどあそこに100人もはいるの? イナバの物置か?
 まだ私は推しのことを好き(たぶん)な女の子を見て「いいな」と思ったけどこれいつか「怨」みたいな感情を抱く日が来るのかもしれない。そうなったらまたブログ書こ。


 大阪公演楽しみです。
 同担の皆々様はランブロがんばろうな……お手柔らかに……。